(榊/芳文社まんがタイムKRコミックス・全4巻)
小金井かなたは漫画研究会に所属する大学2年生。
漫研とはいえ、オタクな行動に走ることは少なく、部室で鍋を囲んだり、河原でバーベキューやったりと、ゆるゆると学生生活を楽しんでいるサークルの中で、かなたも同じ2年生の綾、境らとサークル活動を楽しんでいる。
どこかリアルでどこか非現実的な、独特の鮮やかさでキャンパスライフを活写した、学園四コマ。
大学の漫研を舞台にしたきっらきらの学園四コマ。
漫研出身の方が読んだら、
「漫研ってこんなんじゃないですよ!」とか、
「こんなかわいいコいる訳ないじゃないですか!」とか、
「ドリームですよ。ファンタジーですよ」とか、クレームが来そうなきらっきらぶりですが、構わずにGO!
四コマで見たいのは現実じゃなくて夢ですしね。
なにより、自分の学生時代、漫研じゃなくフツーのナンパサークルに所属してたんですけど、キャンプ行って夜中飲んで騒いだ挙げ句、明け方に円陣バレーおっぱじめたとか、定禅寺通りの歩道でカラオケ行くでもなく、ミスドに入るでもなくただぐだぐだとくっちゃべって時間が過ぎたとか、夏休み思いつきでみんな誘って海に出かけたとか、そんなぐだくだできらきらしたキャンパスライフの日常の、たわいもないシーンを一気に呼び覚ましてくれる、そういうところがこの作品のよさなんですよね〜。
きらら発のかわいい系四コマでありながら、かなたちゃん&境くんのほんのりロマンス要素が作品を彩っているのもポイントなら、先輩たちの存在感もgood。
かわいいだけじゃない、見て萌えるだけじゃない、心の奥のときめきが揺さぶられるみずみずしさいっぱいのオススメ作品です!
八重歯がチャームポイント、元気が取り柄の小動物系少女。
ショートパンツから伸びた太ももが美味しそーな本編のヒロインが小金井かなたちゃん。
女のコにも男のコにも笑顔を分け隔てなくふりまいてくれる、無垢で気さくな女のコ。
まぁ、分け隔てなさ過ぎて危なっかしいところもあるんですが、そういうところも含めてかなたちゃんのチャームポイントですよね〜。
こんなコが同じサークルにいたら、境くんならずとも絶対ホレるよな〜、というのを通り越して、昔同じサークルでこんなコが好きだった! という記憶を捏造しそうになるほど存在感たっぷりのピュアヒロイン。
そのまっさらな笑顔を見ているだけで、ときめきが止まりません!
この作品でかなたちゃんと双璧を成し、2年生コンビを組んでいるのが藤野綾ちゃん。
黒髪巨乳、料理はおまかせの癒し系美少女。
一読してすぐわかる、他に何が必要か! という感じのパーフェクトガール。
綾ちゃんといっしょにバーベキューしたい、綾ちゃんに看病されたい、綾ちゃんとプール行きた〜いと、ページをめくる毎に萌え妄想が膨らんでしまいます。
何かというとかなたちゃんをぎゅっと抱きしめちゃう、あっけらかんとしつつ百合風味なクセもチャームポイントですね。
かなたちゃんとつかずはなれずという感じで、ビミョ〜にいい雰囲気を醸し出しているのが同学年の境くん。
ウドの大木・無骨風味という感じですが、そういうところが気さくでアクティブなかなたちゃんと合っている感じ。ふたりのロマンスの行方が気になります。
先輩たちがいい味出しているこの作品ですが、メガネの漫研会長、生涯一消費者を貫く男・高円寺会長がいい味度ナンバーワン。
妄想してはひとりでオチをつけてしまう自家発電っぷりは、オタク読者にとってはシンクロ率高いんじゃないかな〜と思えますね。
典型的なかわいい系四コマですね。
学生生活の楽しさをぎゅっと凝縮したようなカラフルな作品で、現役学生ならシンクロして、すでに学生時代が過去のモノとなってる方は昔を懐かしんで楽しめそうな作品。
ネタも無難に仕上がっており、比較的広い世代に楽しまれそうな作品です。
2008.1