（紗夢猫／角川書店角川コミックスドラゴンＪｒ．・全５巻）
この作品はKUMA氏に紹介していただきました。
人間界から隔絶された電脳の城で育てられた天才科学者・明智ミツコ。彼女は新たな研究フィールドとして「ロマンス」を求め、お手伝いロボット・ピッポちゃんと共に、閉ざされた世界から外へと出る。
そして明智は初めて出会った人間・小林にひとめぼれ。
明智は小林との恋を成就させるため、あらゆる科学的手段を駆使するが、なにせ世間知らずなもので・・・
炸裂する小型メーサー砲！疾駆するハイパーソニックコースター！全開する超電磁射出装置！苦悩するリキッドメタルロボット！
と書くとバリバリのとっつきにくいＳＦ作品のように見えるんですが、実はノープロブレムなんですね〜。マッドサイエンティスト・明智の愛すべきキャラクターが良くて、う〜ん、どうでしょうか、ガッと来て、スッと入って、シュッと読める、いわゆるひとつの長嶋モード的作品になってます。ええ。
基本的にドタバタラブコメなんですが、はっちゃけた感じでもなく、かといってネタにこだわるわけでもなく、各キャラクターが自然に動いている上でのコメディーなので、ナチュラルに笑えるところもいいですね。
萌えるという漢字は草カンムリにブライトでしたっけ？・・・長嶋モードから離れろよ、びぜんや。
かわいかったり、きれいだったり、ちょっと恋に恋するようなところがあったり、しっかりしてたり、危なっかしかったり、知性にあふれてたり、世間知らずだったり、少女のようだったり、マッドサイエンティストのようだったり。ってマッドサイエンティストだけど。
とにかく、女性的魅力満載の明智博士です。
特にマッドサイエンティストモードに突入した時の明智博士がよいなぁ。基本的に一途っぷりと世間知らずっぷりが相乗効果を発揮しながら猪突猛進してくれるキャラクターなので、見ていて気持ち良いです。
ビジュアル的にもおとなっぽさとこどもっぽさが同居した感じで、とにかく女性という存在の、アンビバレントないう魅力がたっぷり感じられます。
でも・・・・・・考えてみたら、ただの白衣を着た怪しいヒトですが。
小林くん。よいですね〜♪。
狙ったな、くま氏。
かわいくて、明るくて、ちょっとずれてて、しかもウラがありそうで。非常に興味を惹かれるキャラクターですね。
明智のライバル、巴・フェルナンディアもクールさがなかなかよくて、密かに好みです。煙草を吸う女性は現実、マンガを問わず基本的にパス！な私ですが、フェルナンディアの場合は細い煙草がクールさを際立たせてなかなかよいですね。明智のライバルとしてどんどん出てきてほしいものです。
とにかく明智の女性的魅力×世間ずれっぷりが楽しい作品。シンクロして楽しむというより、心の中でツッコミを入れながら楽しむのが正解だと思います。「教えてピッポちゃん」のコーナーは読むと科学的知識がつきますが・・・読まなくても実生活には影響がないでしょう。文系な私にはいまいちよくわからないでおさる。