ラブロマ

(とよ田みのる/講談社コミックスアフタヌーン・全5巻)

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この作品は あびせげり さんに紹介していただきました。

Story

「根岸さん好きです 俺と付き合ってください」
そんなホシノの告白から始まる物語。
まったりした昼休みにそんな告白をぶちかます恋愛クソマジメ一直線男・ホシノと、ツッコミ系常識人・ネギシさんのあまりにオープンな恋愛が笑いを巻き起こす、新感覚学園ハイパーラブコメディ。

Impression

一言で言えば。
男のコと女のコが想いを交錯させ、時に行き違い、価値観の違いに戸惑ったりしながら、ふたりの絆を深めていく、そんな学園ロマンス。
なんですが。
結構唸らせられる純情系のセリフが炸裂し、愛とは何かを問いかけるタイトル通りの直球ロマンス。
なんですが。
主人公・ホシノの硬すぎるキャラクターがそんな恋愛ムードを一瞬のうちに粉砕し、瓦礫にしてしまうギャグ作品です。
いつでもどこでも想いをセキララにバクロするホシノの一直線バカっぷりは常軌を遥かに超越した爆笑モノ。そんなホシノの行動にネギシさんが良き相方としてツッコミを炸裂させ、マンガというよりは漫才見てるような気分にさせられる作品です。
強烈な個性を持つホシ&ネギに負けず、脇役陣もいい味出していて、「恋愛ってこんなに面白かったんだ!?」ってな気分にさせられてしまいます。

Hajime Hoshino

「好きです 俺と付き合ってください」
「根岸さんの愛を感じたいんだよ!!」
こんなこっぱずかしいセリフを公衆の面前で堂々と言い放ち(これでキザにもならないっつーのも凄いな・・・)、
「そろそろキスの一つはしてみたいと!!」
と、男子高校生のセキララな心情も開けっ広げにしてしまう24時間オープン男・星野一がこの作品の主人公。
硬い性格にストレートな言動を足したらこうなってしまったというなんとも不思議な主人公ですが、気持ちいいほどに純愛一直線なところがなかなかにステキな好青年ではあります。
クラスにひとりこーゆーヤツがいたら面白いだろーなー、って感じもしますね。
側にいたらうざいけど。

character

暴走するホシノを受け止めるツッコミ担当が恋人のネギシさん。
もちろん恋人ですから、ホシノと甘〜い学園ラブを展開することもあるにはあるんですが、やはり、持ち前の思ったことを口にせずにいられないストレートな性格を生かしてホシノにツッコミをぶちかます姿の方がはるかに似合っています。
昼食時に告白をかますホシノのマル恥な才能に磨きをかけてくれるのが、根岸さんの友達の人こと陽子ちゃん。彼女がホシノをそそのかしていらん知恵を付けてくれるから、ホシノはますます愛情バカ一本みたいなセリフをいつでもどこでも口走ってしまうんですね。
まさに当作品を操る策士。
ホシノがラブロマのエンジンなら、彼女はこの作品のターボチャージャーと言えるでしょう。

Guide

絵柄で楽しめないということでは、当サイト随一の作品ですので、萌え目的の方はパスしてください。
タイトル通りのラブロマンス要素もあるにはあるんですが、それを求めて読むのもどんなものかと(恋愛作品であることを否定はしませんが)。
ホシノの行動とネギシのツッコミに笑いつつ、ちょっと青春要素や恋愛要素をかじってみる、そんなスタンスでお楽しみください。

2004.7