(吉住渉/集英社りぼんマスコットコミックス・全6巻)
全寮制の森ノ宮学園中等部に転向して来た南野のえるは同じクラスの南野まりあの双子の妹。
ではなく、実は双子の弟の女装した姿。バスケ部のコーチに一目惚れで転校したまりあを連れ戻すためにやってきたのだが、男子寮に空室がなく女の子として女子寮に入れられることに。
同級生の佐々龍至、同室の牧村未有らも絡んで、のえるの周辺は何かと大騒ぎだ。
いや〜、男性にとっては危険な本です。これは。
だってのえるがかわいいんだも〜ん。
このマンガを読んでのえるに目覚めてしまっい、急遽ハートにショタ魂をオプション装備した男性が世の中にたくさんいるとか・・・いや〜、いい傾向ですね。
もちろんショタ魂標準装備のびぜんやも心を激しく揺さぶられて、もうショタ魂充填1000%!あふれたショタ魂が南佐久地域全域にすっとんでいくほどのオーバーフロー状態です。
アップテンポな展開もまたぐう。こういう設定なら当然ながら次から次へとトラブルやアクシデントがまいこんで400万(公称)乙女と1万3千(推定)変な趣味の野郎どもをわくわくさせてくれます。とにかくテンポがスピーディーで、あらあら〜という間に進んでいくストーリーに翻弄される感じ。特にまりあには翻弄されちゃいますね(笑)。
おばかでいいですねえ(笑)。こーいう変身ものは主人公がおばかじゃないと面白くありません(ごめん、のえる)。
さぱっとした男のコらしさと、姿形の女のコらしさが上手くマッチしていて、ショタ魂とロリ魂を両面から絨毯爆撃される感じ。あぁ、もうめろめろ〜!!1巻のカバーのように、にぱっと無邪気に笑われると、もうたまらんっすぅ。
おんなのこのえりゅはもちろんかーいいけど、おとこのこのえりゅもむちゃむちゃかーいーんだな、これが。1巻11頁のおとこのこのえりゅなんか、もう!もう!!もうぅ〜!!!!って感じでキュートです。
嗚呼・・・ヨッパライはついにソドムの河を渡ってしまったのか・・・
まりあちゃん。いいんだよな〜。ふわふわした感じで、な〜んかほっとけないっす。でも、けっこうしっかりのえるのお姉ちゃんもやってるんですよね。さりげな〜くおしゃれで、子供っぽかったり、大人っぽかったり。個人的にはけっこうシンクロしやすいキャラです。あぁ〜、こんな女の子に降り回されたいよぉ(また言ってる)。でもこんな女のコがいたら、「魔性の女」とか言われてそうな気もしますね(笑)。
ショートカット美少女と言うところが、びぜんや的にツボですねえ。ふだんクールであまり表情が動かないだけに(そのつれなそうな無表情が好きよ)、点描しょってにこっと見せる笑顔や戸惑った表情、涙ぐんだ目許がぐぐっと来ます。
えー、ひらがなで書くとヨッパライの弟と一字違いで大違いだという話はさて置きまして。なんか当作品のトラブルを一手にしょいこまされてるような・・・?のえるにはキスまでしたのにフラれちゃうし。いいやつなんだけどねえ。
のえる×佐々のカップルって、あっさりあっけらかんという感じで、けっこう男のコの理想を行ってるかもしれませんね。
ストーリーとキャラクターの都合上、1巻から読まないと何がなにやら私にはさっぱり・・・という事態に陥ります。個人的には1巻が一番ポップでお気に入りですが(何回読み返したか分からないよ)、2巻以降もテンションが落ちるわけじゃなく、むしろぐいぐいと引き込まれます。
各キャラクターの造形がはっきりしているので、読みこんで行くうちに好きなキャラクターが決まってしまうと思いますが、出来れば各キャラクターを均等に見て、「作品世界」そのものを味わって欲しいと思います。もちろんキャラ萌えでもぐいぐいと惹きこまれて楽しめますよ。
1999.10
1999.10