(ももせたまみ/白泉社ジェッツコミックス・全1巻)
かわいい系らぶらぶ四コマの第一人者、ももせたまみさんが白泉社で描いた作品を収録。
新婚夫婦とその姑を描いた「ホームぺぇじ」、えっち4コマジョ・ティンコーを軸にえっちネタが炸裂する「マジック・マジック」を中心に、小猫な奥さんを描いた「おくさまはねこみみギャルだにゃん」、実録版「ももいろシスターズ」といった風情の「ビューティフルラバーズ」も収録した、らぶらぶ度1000%の一冊。
萌え四コマと言えばこの人、らぶらぶ本舗・ももせたまみさんの作品集がリリースされましたー。
で、梅田までお出かけしてゲットして来ました。
・・・信州に住んでるときよりコミックスの入手に苦労してるよーな気がするのは、気のせいか?
さて、内容は例によって、かわいいキャラクター+らぶらぶムードのももせ風味。絵柄でとろけて、ムードで骨抜きにされて、思わずツッコミを入れたくなるようなオチに笑ってしまう、そんなリズムで一冊を読み進んでしまいます。
その中にも、「シルキー」掲載の「ホームぺぇじ」では新婚家庭ならではのネタをしっかりミックスし、「ヤングアニマル嵐」掲載の「マジック・マジック」ではリミッターを外したHネタを炸裂させて、掲載誌に合わせた、それぞれ違った色合いを見せてくれます。「おくさまは−」「ビューティフルラバーズ」にもそれぞれに独特のカラーがあって、その4作がミックスされたこの本は、カクテルのような華やかさで読み手を酔わせてくれるんですよねー。
そして、そのネタには読者を「ん・・・ちょっとこのネタ、リアルかも」と思わせるような、絶妙な切れ感もあったりして、そこが笑いをさらにヒートアップさせてくれる感じ。
ヒット作家らしいクオリティも嬉しい、よみどころ満載の萌え萌え四コマなのです。
■ホームぺぇじ
らぶらぶ新婚四コマだったはずがいつの間にか嫁姑バトル四コマになってるのがこの作品。
ももせ作品には珍しく、ちょっとHネタもダジャレ色も薄く、空回りするえりりんと容赦なくツッコミをを入れるお義母さんとの面白くもどこかシビアーなかけあいが楽しめます。・・・っーか、所帯持ちにはところどころまじにシビアーだったりするネタも散見されたりして(ヨメさんにとってはもっとシビアーだろーなー)。
もちろん百面相がかわいい若妻ヒロインえりりんには萌え萌えすること確実。天然なダンナさんのつよしくん、ツッコミ厳しいお義母さんに負けず、がんばれ〜と声援を送りつつ・・・やっぱりくすりと笑わせてくれるところがまたかわいいのです。
■マジック・マジック
ヒロインはプリンセス・チンティンコー。主人公は武田性器政樹。そのサークル仲間が桜庭ヴァギナ明菜で、ティンコーの使い魔が右嚢・左嚢の陰嚢姉妹。猫モードになってるときの愛称はキンとタマ。
キャラクター名を列挙しただけでなんだかとんでもないことになってしまう、えっちな魔女四コマです。
中身の方もえっち度炸裂、ももシスあたりの「ちょっとH」とは一線を画して、乳首は出すはえっちシーンはあるは。
はっきり言って、この作品を全年齢向けのこのコーナーで紹介してしまっていいものなのかどうか、びぜんやとっても不安です(笑)。
ま、えっち度炸裂と言っても、ろりぷに魔女・ティンコー(寝起きやHな気分になったときは大きく・・・っておい!)をはじめとしたももせキャラの、ぷにっとした愛らしさとらぶらぶとおやじギャグを融合させたももせ節は健在で、コーフンする!というよりはやっぱりくすっと萌え笑い出来るタイプの作品。
よりディープなももせネタを楽しめる楽しい作品です。
「ホームぺぇじ」は「せんせいのお時間」よりやや堅め、一方の「マジック・マジック」は「ももいろシスターズ」よりさらに柔らかめの印象で、けっこうムードは異なります。
絵柄の古い作品もあるので、バラエティを楽しむつもりで読んだほうがいいでしょう。
置いてある書店も少ないようですし、基本的にコアなファン向けのアイテムと言った感じがありますね。
2003.8