(河南あすか/一迅社4コマKINGSぱれっとコミックス・全2巻)
「おもしろいこと大好き♪」な転校生・霧島桜は、「さくら基地へようこそ!!」というおもしろそうなチラシに惹かれ、さくらハイツに引っ越す。
同居人はサバゲー大好きなツインテール少女・暁椎と、黒髪同人少女・春日燕。隣部屋の大学生・那智と瑞穂も加え、とびきりおもしろい桜の毎日が始まる。
当サイトでは珍しい、完結済み作品の紹介です。
というのもですね。
実はこの作品、一度
「う〜ん、キャラはとってもかわいいんだけどな〜。でもネタは平凡だしなぁ……」
ということで、府中競馬場への遠征資金にするため、一度は手放しちゃったんですね。
しかし、手放してすぐ(オークスでエリンコートが勝ったあたりで)この作品のことが思い出されまして。
結局、再び入手してしまいました。何やってんだかな〜、自分。
や、そうして改めて読み返してみるとですね。
ビジュアル的なかわいらしさ、萌え度であるとか、好きなことにまっすぐに打ち込む「さくら基地」の面々の楽しさというのもさることながら、さくらちゃんとしいちゃん、燕さんと葵さん、あるいはさくらちゃんとエリンといった、女のコどうしの初々しい関係性が微笑ましくも眩しく感じられて、そのへんにときめいてしまうのですよね〜。
わくわくとときめきがみっしり詰まっていて、読んでいて元気になる作品。
もう、手放しませんよ〜。
本編の主人公が「面白いこと大好き」な霧島桜ちゃん。
なにせ転校してきた理由が「制服かわいくて」「いろいろ面白そうな学校なので」ってんですから、楽しいですよね〜。
さくらハイツでルームシェアするきっかけになったのも、「さくら“基地”へようこそ」というしいちゃん手作りのポスターに惹かれたからという、そのストレートな行動原理が清々しくて、かわいいんですよね〜。
さくらハイツに来てからも、しいちゃん・那智さんの趣味であるサバゲにチャレンジしてみたり、燕ちゃんと一緒にコスプレして同人誌イヴェントに行ってみたり。学校行事にも全力投球! さらに日常生活でもすぐ面白そうなことを探して来て、とにかく楽しそうなことには臆せず顔を突っ込んで、全力投球! というところがまたいいですね。
見ているだけで元気になれる、そんなアクティヴな女のコです。
さくらちゃんとコンビを組むのが、ルームメイトの暁椎ちゃん。ピンク髪・ツインテール・ツンデレと三種の神器、いや吊り目も含めて四種の神器が揃った、ヒロイン級の存在感がある女のコです。……うん、まぁ、しょっちゅうデレてるような気がしますけどね。
ちょっとダルな感じのツッコミ屋、という役どころですが、結局さくらちゃんに振り回されちゃうところがまたいいのです。
もうひとりのルームメイトが、春日燕ちゃん。黒髪同人少女、しかもメイド複着用率高し、という、実に眼福な女のコです。
さくらちゃんとは別なベクトルでのがんばり屋さんで、応援したくなるタイプの女のコですね〜。しかし、がんばってもがんばっても、料理の破壊力はいっこうに改善されない……というのもチャームポイントです。
燕ちゃんと名コンビを組むのが、鉄道大好きな黒髪少女・千歳葵ちゃん。髪をきれいに切り揃えたロングヘアーで、「いかにも優等生」というキャラクターなんですが、鉄道と燕ちゃんのことになると、完全に人格が変わってしまうところが、実にかわいいのです。
燕ちゃんと葵ちゃんの初々しい百合っぷりは、この作品のハイライトかもしれませんね。
1巻の最後の方で登場してくるのが、さくらちゃんを巡ってしいちゃんとライヴァルになる(←そうか?)秋風エリンちゃん。英国の血が入ったショートカットのクールガール。……ん〜、これは萌えずにはいられませんね〜。さくらちゃんを敵視していたはずが、いつの間にかさくらちゃんのペースに巻き込まれていて……それでもマイペースを保とうと、ツッコミを繰り返してくれるあたりが、この作品のいいアクセントになっている、そんな存在感のある女のコです。
絵柄のかわいさが武器の、当代標準の萌え四コマ、といった感じの作品。百合的なムードを醸しているのも今流行りで、この手の作品が好きな方なら、ジャケ買いして損はないとおもいます。
雑誌連載は終了していますが、同人誌で番外篇が続いており、お好きな方はそちらをチェックするといいかも。
2011.12