(みずしな孝之/竹書房バンブーコミックス・全11巻)
千葉の臨海副都心・先進都市幕張にある大学に通う学生達の日常をおもしろおかしく描いた4コママンガ。、
もちろん4コママンガですから、嘘と大げさがふんだんに散りばめられてるんですが、それでいて「あーあー、そうだよね」と納得させられるものが多くて、ほのぼの4コマ的な雰囲気が漂う、そんな作品です。その分みずしなさん一流のエスカレート理論が若干薄れているような気もしますし、アクというかクセも薄いような気がして、好みは分かれるところでしょうが、私は好きです。
メインのキャラクターは5人なのですが、読んだ人はそのうちの誰かに自分を重ね合わせてしまうのではないでしょうか。個性豊かで、それでいてバランスのとれたキャラクター構成になっています。
あと、この作品で好きなのは、各エピソードにつけられたタイトル。単なるエピソードの要約になってなくて、キャラクターへのツッコミになってたり、ちょっとしたネタの補足になっていたり・・・。4コママンガの0コマ目、あるいは5コマ目の役割を果たしていて、みずしなさんの作りの確かさ、センスというのが滲み出ているような気がします。みずしなさんの本を読んだことがない人に何を勧めるかと聞かれたら、文句無しにこれを勧めたいですね。
1998.11