キョウハクDOG’s

(しゃあ/メディアワークス電撃コミックス・1巻〜)

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story

クラスで「狂犬」と恐れられる不良学生・千代啓二。しかし彼には他人に言えない秘密があった。それはズバリ、マンガを愛し、フィギュアを愛する「オタ」ということ。
啓二はひょんなことからその秘密をクラスでも目立たない人畜無害の「ハチ公」こと八咲せつなに知られてしまい、さらには脅迫されることになってしまう。
脅迫者・せつなが屋上で啓二に課した、その内容とは……?

Impression

フットスタンプ模様がぺたぺたと押され、7匹の犬が勢ぞろいした裏ジャケを見ると、「ほのぼの愛犬マンガなのかな〜」という感じなんですが、中身を見ればさにあらず。
出てくるのは仔犬のように愛くるしい黒髪内気系美少女・八咲せつなちゃんと、狂犬の如きハードボイルド少年(でもオタ)・千代啓二というふたりの犬系キャラ。
このふたりの力関係なら狂犬が主、仔犬が従、という力関係になりそうなものですが、ところがどっこい狂犬の秘密を握った仔犬のせつなちゃんが狂犬・千代をキョーハクしちゃう、そのアンバランスが楽しいんですよね〜。
かわいいヒロイン、キャラクターバランスのよさに、展開のぎこちなさを補ってあまりあるテンポメークの巧みさもあいまって、ハマる、ハマる、萌える!
せつなちゃんのかわいらしさにとろっとろに溶けながら、純愛感100%の作品世界に囚われてしまいます。

Setsuna Yatsusaki

あ〜、かわいいなぁ、ちくしょうっ! もうっ!
と遠吠えする程かわいい黒髪内気系ヒロイン・八咲せつなちゃん。
半泣き顔とか、俯いた照れ顔が強烈にかわいい、という黒髪内気少女としての必須ポイントをきっちり強固に装備。自転車の後ろにちょこんと乗った姿に、「めし…あが…れ(はーと)」に、しっぽをぱたぱたさせた照れ顔に、チェックのブラとショーツに保護欲と獣欲が電撃刺激されて、「ああっ、こんな女のコに調教されたい! 脅迫されたい! 飼育されたい!」と、荒い息を吐きつつ夜空に吠えたくなるほどかわいいんですよね〜。
犬耳のようなクセっ毛が恥ずかしげに揺れるさまなんか、ん〜もうたまらんっ! てほどに儚げで、ぐりぐり頬ずりしたくなってしまいますね〜。
一家に一匹飼っておきたい愛玩系ヒロインです。

charactor

基本的にせつなちゃんと、武闘派隠れオタ・ちよさんだけで進行するストーリーなので、あまり紹介するキャラもいないんですが……
メガネ巨乳女教師・上城先生や、ちよさんに負けず劣らずやさぐれ系の妹・ケイちゃんといった、少ない出番できちんとインパクトを取っていくサブキャラがいるのは楽しいところ。このふたりのひっかき回しっぷりがまた楽しいんですよね。

guide

完全萌え用途ラブコメですので、カバーを見てときめいた方はレジへGO、そうじゃない方は無視してOK、取捨のヒジョーにわかりやすい作品になっています。
読む時は難しいことを考えず、軽快なテンポに乗りながら、ひたすらせつなちゃんに萌え萌えする方向でどうぞ。

2006.5