(臣士れい/メディアワークス電撃コミックス・全3巻)
明朗快活な中学生の橘桃香は、とっても弟思い。他人とのコミュニケーションをとるのが苦手な弟・桜香にいつもべったりで、時には揶揄の的となることも。
そんな桃香はある日腹痛で倒れたところを異界の男・ブロウに襲われる。
それをきっかけとしたかのように、桜香は何かの「覚醒」の気配を見せ始め・・・
異界と現世をつなぎながら、濃厚なセクシー描写で綴るサスペンスファンタジー。
うひゃーっ。
この作品、ホントにここで紹介しちゃっていいのか? どっかに成人指定の黄色い楕円がついちゃいないか? 書いてるびぜんやも不安になりながらの紹介です。
とにかくこの作品の魅力はポニーテールがむっちゃくちゃかわいい巨乳女子中学生・橘桃香ちゃんがブルマで悶える!孔雀の羽根であちこちくすぐられて悶える!下着姿でのけぞりながら悶える!その三段階えろえろミサイルみたいな描写、これに尽きます。黒髪の華奢な美少年で桃香ちゃんの弟・桜香くんも負けじと悶えてて、これまたなかなかおいしー描写ですし(何でもいーのか、私)。
とゆーか、これを書いてる1巻発売時点ではほとんどストーリーが動いてないんで、他に読むとこあんまりないんですけどね。とはいえ、力のあるキャラがいいバランスで配置されていて、明暗メリハリの効いた画面構成がきちっとムードを作ってくれて、こちらもまた背筋を電流が走るようなわくわく感を演出。
とにかく頭で読むな!感性で読め、脊髄で読め、下半身で読め!と言いたくなるようなインパクト満点の官能ファンタジー。
そのへんの18禁マンガより充血できる作品世界に萌えて下さい!
おっきなリボンで結んだポニーテールが印象的な元気活発少女。髪を下ろしたところもまた好きですけど。ちょっとブラコン?と思えるほどに弟思いなところが、微笑ましい感じでいい個性になってますよね。
そしてもうひとつの(肝腎の?)魅力は制服のスカートやブルマから伸びた健康的な脚線美と、制服を突き上げるふくよかなバスト。さっきから同じこと繰り返してるよーな気もしますが、この豊かなボディがあーんなことやこーんなことになっちゃうんですから、ああ、もう、(以下自主規制)。
健康的なシーンであろうが、不健康な官能系シーンであろうが、全コマ24時間営業で読み手を悩殺してくれる、強力なヒロインです。
びぜんや的に注目したいのは目の表情。怒った目、笑顔、涙目、助けを求めるせつない表情、どれも眉根と瞳がいきいきと自己主張していて、豊かな表情の一つ一つにきらきらした存在感があるんですよね。
その髪、その瞳、その頬、その笑顔、すべてをひとりじめしたくなるような女のコ。読んでるこっちも「桃香ちゃんったらなんでそんなにかーいーのっ」と悶えてしまいますね。
桃香ちゃんに負けず劣らずという感じで魅力的なのが弟の橘桜香くん。
無口で華奢な印象がある黒髪の美少年で読者のショタ魂に激しくアピールしてくれますね。その裏にあるミステリアスな顔と表裏一体になったキャラクターが、なかなかいい感じです。
1巻のオビには「禁断のドラゴニックファンタジー」なんて書かれてますが、「禁断」「姉と弟」、ということは、あぁ、なんかこの先のふたりにはいろいろ期待できそうですねー。
この先気になるミステリアスなキャラクターと言えば、橘姉弟のお父さんもなかなかミステリアス。絶やさない笑顔とふりふりのエプロン姿がいっそ不気味です(笑)。この先最大の要注意キャラクターですね。
絵柄と描写だけがひたすら印象に残るような、インパクト優先の作品なので、好みは明らかに別れるでしょうね。作者自身もトークページで「ついてこれる方だけついてきて下さい」と書いてますが、そのとおり、ある程度割り切りの必要な作品でしょう。
ついてこれる人にとってはかなりポイント高い作品で、続きが気になって仕方なくなるはずです。
2001.8
2017.10