フルーツバスケット

(高屋奈月/白泉社花とゆめコミックス・全23巻)

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Story

母と死別し、わけあってテントでひとり暮しをしていた少女・本田透は、ある日学校に行く途中で、一軒の家を見つける。そこは和装の美形・草摩紫呉と、学校の「王子様」草摩由希の住む家だった。あれこれあって草摩家に住む事になった透は、そこで草摩一族のとんでもない秘密を知る事になる。十二支の物の怪に憑かれた彼らは、異性に抱きつかれると、十二支の生き物に変身してしまうのだ。

Impression

他のコーナーもご覧になった方にはいつもの出だしですが。
とーるちゃんがかわいいのだぁぁぁぁぁ。
楽羅ちゃんは楽羅ちゃんでかわいいし。
でも一番かわいいのは紅葉くんだぁぁぁぁ。
もうショタ魂刺激されまくり。って、どこにそんな魂持ってたんだ、俺。

とにかくぶっとんで個性際だって、かつ謎めいていて、おまけにめちゃめちゃプリティーだったりむちゃむちゃ美麗なキャラクターが次から次へと出てきて、楽しい作品です。
会話のテンポがいいところに、ストーリーを壊す寸前みたいなキレのいいギャグがぽーん、ぽーんという感じで投げ込まれて、けたけたと息が切れるまで笑う、という感じではないんですが、ひょっとした拍子に脳裏から浮かび上がってくる、持続性のある風邪薬のようなユーモアが楽しめます。

Mabudachi Trio

そりゃあ神楽ちゃんはかわいい。
本田さんはもっとかわいい。
紅葉にいたってはむちゃくちゃかわいい。
しかし。「真のマブダチトリオ」の存在を抜きにして、フルバを語ることは出来ないでしょう(力説)。
まずはあーや。「花とゆめ」誌を読み始めた当時、フルバのことは、「なんかおもしろいマンガだなー。でもワケがよくわからんなー」と思っていたんですが、あーやの登場で、「もうワケがわかんなすぎる。買おう」と。トドメを刺してくれた人です。
とにかくハイテンションで、唯我独尊で、いいですねー。まさに「あーやの前にあーやなく、あーやの後にあーやなし」という感じ。びぜんやもあーやを見習ってますますテンションを上げたいですね。
続いてとりさん。フルバ唯一の良心。絵柄的にも性格的にもフルバを締めてくれますねー。とりさんが出てくるストーリーは佳菜さんのエピソードといい、紅葉のお母さんのエピソードといい、胸を締めつけられるものばかりで、いいですねえ。
でもってぐれさん。なんかふわふわしていて、影があって、非常に好みですねぇ。読者サービスのCDに入ってるブックレットを見ると、うははははッ、案の定さそり座です。個人的にはスーツ姿のぐれさんがよかったなあ。それはともかく、一番目を離せないキャラクターですね。

Charactor

もちろん主人公・本田透ちゃんも忘れてはいけません。ちょっとボケてるけど、いつも前向きで、笑顔がかわいくて、包容力があって。ほ〜んと、いい女のコですよね。
神楽ちゃんの猪突猛進ぶりもぐぅ。こんなかわいい女のコになら太陽系の外まで吹っ飛ばされても構わないです。ぱきーん、という感じで性格変わっちゃうところが(^^)ですね。
男のコも由希など多士済済ですが、やっぱりかわいいぞ、紅葉。日独ハーフの縦横無尽ショタ系美少年。でもハイテンションなだけじゃなく、しっかり自分の運命を見据えていて、そこがまたいいんですよね。
そして忘れてはいけません、はなちゃん。「フルバ」のページを開いた瞬間から、そう、みんなあの電波に取りつかれてしまうのです・・・

Guide

少年誌のような力づくのギャグマンガじゃないんですが、キャラクターが増えるごとにテンションがあがっていき、気づくと抜け出せなくなるような魔力がある本です。
けっこうセリフが多いですが、問題なし。「笑うぞ〜」と気合入れて臨みましょう。

1999.7
2000.3