(Koi/芳文社まんがタイムKR・1〜5巻)
元気少女のココアがやって来たのは、木組みと石畳で出来た、ヨーロピアンな街。彼女はそこにある喫茶店「ラビットハウス」に下宿し、アルバイトをしながら学校に通うことになっているのだ。
クールな妹分・チノ、ひとつ年上のリゼ、それに不思議なアンゴラウサギのティッピーが繰り広げる喫茶店の日常は、ゆるゆるで、だけどちょっとドキドキな毎日。
甘味処の看板娘・千夜と、喫茶「フルール・ド・ラパン」のシャロも加え繰り広げられる、コーヒーの香り漂う落ち着いたムードの四コマ。
ふわっふわのヴィジュアル。木組みと石畳の街で繰り広げられる物語。喫茶店という舞台。
いや〜、実にムード満点。雰囲気と、繊細で愛らしいヴィジュアルでハートにダイレクトに押してくる、注目の四コマです。
四コマじゃなく、もっと大きなコマで鑑賞したい! と思わされる繊細で愛らしいキャラクターを眺めているだけで、すぐに顔がとろけちゃいますよね〜。
天真爛漫なココアちゃん、勇猛果敢なリゼちゃん、冷静沈着なチノちゃん、大和撫子の千夜ちゃん、前途多難なシャロちゃん。まさに百花繚乱、目移りしそうなほどかわいい5人のキャラクターがはっきりしていて、かけあいを眺めているだけでも楽しめる上に、脇役もクセ者揃いで個性的(個人的に気になるのは「あんこ」デス)。
明確なツッコミ役がいない作品だけに、読み手がツッコミ役となって、ゆるふわな娘さんたちの日常を楽しめちゃうのも、ポイントですね〜。
眺めてかわいく、読んで楽しい。萌え四コマのお手本みたいな作品です。
本編のヒロインが保登心愛(ココア)ちゃん。ショートカットにヘアピンがチャームポイントの、天然元気少女です。他の4人が比較的おとなしいタイプなので、ココアちゃんの明るさ、温かさが際立って感じられますね。
喫茶店「ラビットハウス」を切り盛りしているのが、香風智乃(チノ)ちゃん。御年13歳はメンバー最年少ですが、お店を任されるくらいしっかりもので、最年少に見えないくらいクールなんですよね〜。それだけに時折見せる無防備な表情や、背伸びした仕種にハートがずっきゅーーーーーーーーーーーーんとやられちゃうんですよね〜。一家にひとり欲しい、よくできた娘さんなのです。
いきなり下着姿に銃、という姿で登場、まさに「裸に銃を持つ女」という感じなのは、天々座理世(リゼ)ちゃん。当作品ではいちばんのお姉ちゃんですね〜。黒髪ツインテールのヴィジュアルから受ける期待を裏切らないツンデレ少女。というか、体力バカのマジメっ娘、という感じですね。メンバーの中ではいちばんの常識人に見えて、いろいろミステリアスなところもある女のコです。
「ラビットハウス」のライヴァル店、「甘兎庵」の看板娘が宇治松千夜ちゃん。黒髪和装! 黒髪和装! 黒髪和装! いや〜、いいですねぇ〜。眼福ですね〜。ココアちゃんが元気系天然少女なら、こちらはのんびり系天然少女という感じの、おっとり和風っ娘。お店のメニューに「煌めく三宝珠」「漢ラムネ」「黄金の鯱スペシャル」などと名付けてしまうそのセンスもステキです。
遅れて登場は喫茶店「フルール・ド・ラパン」の桐間紗路(シャロ)ちゃん。ふわっふわのウェーヴへアに吊り目がいかにも「お嬢様〜」って感じなのです。みんなの期待には応えずにいられないマジメな女のコ。コーヒーを飲むといつものクールさからがらっとハイテンションキャラになっちゃうところも、楽しいですね。
「きらら」レーベル標準、という感じのゆるふわ日常四コマですね。さほどテンションは高くなく、ヴィジュアルに頬を緩ませながら、時折くすりと笑う、という感じで楽しめます。
まぁ、ジャケットを見て気に入ったなら、そのままレジにGOしちゃって大丈夫です。
2012.10