(Koi/芳文社まんがタイムKR・1〜5巻)
元気少女のココアがやって来たのは、木組みと石畳で出来た、ヨーロピアンな街。彼女はそこにある喫茶店「ラビットハウス」に下宿し、アルバイトをしながら学校に通うことになっているのだ。
クールな妹分・チノ、ひとつ年上のリゼ、それに不思議なアンゴラウサギのティッピーが繰り広げる喫茶店の日常は、ゆるゆるで、だけどちょっとドキドキな毎日。
甘味処の看板娘・千夜と、喫茶「フルール・ド・ラパン」のシャロも加え繰り広げられる、コーヒーの香り漂う落ち着いたムードの四コマ。
木組みと石畳の街を舞台にし、ヒロインの殆どは名前が片仮名表記。「きらら」系の日常四コマの中では、ちょっと独特の空気を感じさせる、エキゾチックなムードを漂わせた作品です。……まぁ、やってることは普通の萌え四コマなんですが。
舞台設定に加え、センの細いヴィジュアル、さらに「うさぎ」というモチーフを徹底的に使ってきたりと、全体的に丁寧さが感じられて、好感が持てますね。ネタも水準を保っていますが、やはりそれ以上に華のあるヴィジュアルと、そのムードを楽しむ作品なのだと思います。
1巻時点ではいろいろ隠された設定や、ヒロインたちの秘密も残されていて、これからストーリーの部分で大化けする可能性も残されています。じっくり付き合っていきたい期待作だと思います。
2012.10