(麻生みこと/白泉社花とゆめコミックス・全8巻)
羽柴ヒロミはT大入学を目指し勉強一筋だった高校時代を乗り越え、無事、「大学デビュー」を果たす。
が、その派手なルックスとハイテンションな言動でまわりから浮きまくってしまう。そんな彼女の前に現れたのは人畜無害な外見のヒデキと、人より畜に近いような外見の熊男・ゴロー。個性バリバリの三人が日本最高学府を闊歩する痛快ハイテンションコメディー。
書店の店頭で見かけた瞬間、「ジャパァン!」と「二億四千万の瞳」が脳裏に響きわたり、思わずずずっと引いてしまいそうなタイトルですが、負けずにGO!
序盤こそ大学入学と同時にイメチェンした女の子の「自分探しストーリー」みたいな雰囲気で、「むー。もう少しインパクト欲しいなー」という気がするんですが、中盤を過ぎれば逆にインパクトあり過ぎ!もうごっつぁんです、というくらいにヒロミの熱いキャラクターが効いてきて、「ゴールドフィンガー’99」を躍り狂いながら御堂筋を音速で駆け抜けたくなるようなテンションまで読み手を連れて行ってくれます。
とにかくそのストレートでラジカルな言動に笑いっぱなし。いやー、マジで深夜に涙流しながら痙攣起こしてましたよ、あたしゃ。
とにかく過剰な質量を誇るヒロミちゃんのせりふだけで異世界へトリップできる快作です。
このHPにはめずらしく「いい女」系のキャラです。
美貌の都で素敵にシンデレラコンプレックスでCOOLでギャランドゥ(違)な感じのキャラクターです。
とにかくキレてて、なんてったって戦うのが好きなんですから・・・素敵ですね〜
とにかくそのストレートな行動とマシンガンのようなセリフまわしが魅力のハイテンションスクリュードライバー型キャラクター。それでいていい女の魅力とちょっと弱い素顔のアンビバレントさがぐっと来る、素敵な女の子です。
すいません、ヒロミのインパクトが強すぎます。
ってなワケでこのコーナー、パスしようかとも思ったけど、そーゆーワケにもいかんわいなぁ。
てなわけで、皐月姐さん。いや、姐さんって呼んでるのはヒロミだけで別に姐御肌というわけでもないですが、なーんか適度にのほほんとしていて、適度にキツくて、いー感じです。
ヒデキ、ゴローさんもいい感じですよね。っつーか、知り合いにこんなヒトいそうな感じするんですけど。気のせい?無難なようで個性があって、微妙なバランスが嬉しいキャラです。
別に郷ひろみのことをよく知らなくても読めます。念のため。
とにかく主人公のテンションの高さだけで持ってるような作品なので、こちらもテンション上げて読みたいですね。それなりに主人公のヒロミの心理に入り込むこともできますが、作品の楽しみ方としてはやはり、ラジカルなコメディーにけたけたと笑いながら読み進めたいところ。
ハイになりたいときより、ハイな時に読んだ方がいいような気がします。
2000.12