ひとひらの恋が降る

(やぶうち優/小学館ちゅちゅコミックス・全3巻)

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Story

澄川晴流は小学校時代の同級生で、今は違う中学校に通う福住凪とつきあっているが、引っ込み思案同士のふたりはうまく想いを通わせられず、ぎくしゃくしてばかり。
そんな折、晴流は同級生の平岸颯に強引に誘われ、陸上部のマネージャーをやることに。
北の街を舞台に、多感な季節、揺れる想いを鮮やかに描いたリリカルストーリー。

Impression

やぶうち優さんは、私の一番お気に入りのマンガ家さんで、その萌え度の高いヴィジュアルには毎回毎回悩殺されているんですが、いよいよその最高傑作と言えそうな作品が登場しました。
その名も「ひとひらの恋が降る」。
1巻のカバー、雪降る中で微笑むヒロイン・はるるんのただごとならぬ萌え度に胸キュンしたあとは、ふたりの男のコの間で揺れ動くはるるんの、切ない初恋ストーリーに翻弄。これまでほのぼのとした、あるいはあっけらかんとしたショートストーリーを得意としてきたやぶうちさんですが、この作品では初めてのときめきとせつなさを、トーンを抑えながら余すことなく描いてくれて、王道恋愛マンガを読む楽しみを存分に味わうことができます。
まさに、やぶうち優、本格開花! と言いたくなるエポック的作品。
そのバックボーンとなるのは、札幌の透明な空気感。
ブルートレインのエピソード、白鳥のエピソードなど、札幌らしいエピソードが物語に奥行きを与え、プラスワンの手応えを与えてくれます。
誰もが通り過ぎる初恋の痛みを清冽に、しかしかわいく描いた作品。
もはやこのときめきとせつなさは誰にも止められません!

Haruru Sumikawa

やぶうち作品のヒロインにはいつも萌えの限界を試されているのか? と思うほどときめいてしまうんですが、本編のヒロイン・澄川晴流ちゃんもたまらなくかわいいですね〜。
大きな瞳に鮮やかな黒髪が印象的なピュアヒロイン。
凪くんとふたりきりだと上手く話せなかったり、颯くん相手だとすぐに流されちゃったり、ちょっと内気なところがたまらなく萌え心をそそるんですよね〜。
ちょこちょこ髪形をマイナーチェンジしてくるおしゃれさんなところとか、ブルートレインのジンクスを気にしているピュアさもポイントなら、時折出て来る北海道弁も純粋さを加速する要素。
一読すればときめきが津軽海峡を越え、札幌上空で炸裂してしまいます。
極上のラブストーリーには、極萌のヒロインを。
そんな気持ちになる、萌え度1000%のヒロインです。

Guide

ちょっとドロドロした要素のある少女向け恋愛マンガなので、「アニコン」「ないしょのつぼみ」のようなあっけらかんとした作品をイメージするとギャップがあるかもしれませんね。個人的にはこのテの作品はツボですが、一般論で言えば男性には重いかもしれません。
不安な方は短編集の「恋を奏でる季節」「君が舞い降りてきた」あたりで試してみるのも有りかもしれませんね。

2008.1