イマドキ!

(渡瀬悠宇/小学館少コミフラワーコミックス・全5巻)

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Story

北海道から盟王学園に入学するために上京して来た山崎たんぽぽは、入学式の前日、忍び込んだ学校で花をいたわる少年と出会う。
しかし入学してみると、盟王は良家の子女のための学校で、受験入学、それも補欠のたんぽぽは完全に周囲から浮いてしまう。昨日の少年〜盟王の創設者である九卿家の御曹司、九卿公暉もなぜかたんぽぽに冷たく当たり・・・
それでもめげないたんぽぽは公暉と友達になる!と宣言する。

Impression

セルフィとスコール?
わかるヒトにしかわからない与太はおいときまして、ポップな学園コメディー、「イマドキ!」の紹介に突入しませう。
どのへんがポップかって、
>「御曹司」ってあの化学パルプで出来た上質紙・・・!
> それは「模造紙」!!
ですからねぇ。
このアホアホなノリが絶妙で、楽しいんですよねぇ。さすがだんじり見て育ったヒトのセンスは違いますな。
シチュエーション的にはいじめとか、対立とか、暗いネタが多いんですが、ひたむきで明るいたんぽぽのキャラでカバー。むしろ、たんぽぽと公暉というふたりの孤独を背負ったキャラクターが、少しずつ近づいて行くことで生まれてくる暖かさを引きたてる効果があって、なかなかいいんですよね。
ふたりが手を取り合ってこれからの道を拓いて行く、そんな強さが画面から伝わってきます。
もちろんながら渡瀬マンガの楽しみのひとつ、サービスシーンも満載。男性でも女性でも「萌え〜っ」となりながら、心の中に灯りが生まれる、珠玉の一作です。

Tampopo Yamazaki

「ほえ?」に彩られた20世紀も終わり、21世紀は、
「にょにょーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」の世紀です。
「だにょ〜」には非ず。
てなわけで、外はねの髪と、満面の笑みが魅力的なたんぽぽちゃんです。
公暉に冷たい仕打ちをされても、カートリッジ・・・違った、西園寺に陥れられても失わないその笑顔が、う〜ん、癒してくれるなぁ、という感じですよね。
でもその笑顔の裏側には、思いつめたような表情や、必死の思いがあって・・・その上で人前では絶対に笑顔を失わないというところに、つきんと胸を刺すような、たんぽぽちゃんの魅力があるんですよね〜。
笑顔の行方が気になる、そんな魅力のある女の子ですね。

Charactor

まずはポプラ。いい味出してますね、このキツネ。二重狐格だし、たんぽぽのボディーガードとしてしっかりがんばってるし。公暉のライバルとして、ますますのご発展を期待いたします。
公暉もなかなかいいキャラクターですね。こちらも標準語と関西弁の二重人格。ただ、それに徹しきれずに、関西弁モードがじわじわと漏れてくるあたり、好感が持てます。横顔がちょっとかわいいのら。
性格ブスの二つ名を持つ少林寺・・・違った、西園寺月子もなかなかいいキャラクター。テンションの高さではたんぽぽに負けてませんね。おまけにこれまた二重人格だし。
・・・ってこのマンガ、二重人格ばっかりかぁ。
楽しいなぁ。

Guide

重めのシチュエーション、ストーリーに軽いギャグ、明るい主人公。ちょっとギャップの大きい構成なので、ノリをとるか、話が重いと思うか、好みが分かれそうな気がします。
けして難しい、重い話ではないので、まずはたんぽぽの表情ひとつひとつを追いつつ、はらはらしながら読み込むのがベターでしょう。

2000.9