(渡瀬悠宇/小学館少コミフラワーコミックス・全3巻)
EDOの町で「悲消屋」稼業をする桜桃(ゆすら)。彼女の武器「金剛丸」は人の悲しみを感じて青く光り、その力を相手にぶつけることが出来るのだ。渡瀬悠宇の痛快時代劇コメディー。
よっ、渡瀬屋っ。まさに痛快娯楽時代劇って感じ。このノリ、いいですなあー。わき役の衆は揃いもそろってあやしげだし、設定は現代とごっちゃで目茶苦茶だし、とにかくむっちゃ楽しめます。時代劇の好きな方は立入禁止という感じもしないでもないけど。
そしてやっぱりなんたって桜桃ちゃんだがねー(なぜ名古屋弁?)。こーいうサムライ・スタイルの女の子って、凛々しくてプリチーで、ヨッパライ的にはとっても好みなんだな。おまけに笑顔がとぉってもかーいーし。男言葉に口許のほくろがミスマッチなところもまたよいですね。
「妖しのセレス」と違ってたぶん書店の棚に寂しく刺さっていると思うので頑張って探してください。肩肘張らずも読める作品ですが、テンションがかなり高いので、気分が沈んでいるときに読むと気分が盛り上がるか、ますます盛り下がるか両刃の剣かもしれません。ま、日本酒でも飲みながら気軽に読みましょう。
1999.1