(里好/芳文社まんがタイムKRコミックス・全5巻)
リズは北の国から、おじいちゃんの住む日本の下町にはるばるやって来た小学生。
ウエーブした金髪に碧い瞳、下町ではひときわ目を引く美少女だ。
しかしその実、日本語はペラペラ、だじゃれが得意で、日本の知識はバブルまっ盛り。
そんなリズの日常を描いたほのぼのギャップ四コマ。
いつも黒髪黒髪黒髪黒髪と念仏のように唱えてる当サイトですが。
今回は金髪碧眼小学生・リズっちがかわいいこの作品をご紹介♪
遠い北の国から東京の下町にやって来たリズっちが、日本で経験するカルチャーギャップ、というのがこの作品の主眼ではあるのですが、それ以上にメインとなるのは、金髪小学生のリズっちが妙に和の心に精通してる……というか、ジュリアナを知ってたり、秋刀魚が好きだったり、……キミ、ホントは何歳? という感じのジェネレーションギャップ。
このダブルギャップがいいエンジンになっていて、和風なリズっち×金髪なリズっち、平成の小学生なリズっち×昭和テイストなリズっち、どれがほんとのリズっちなの? という感じで、彼女の魅力を無限大に広げてくれ、気がつけばリズっちのほこほこ笑顔のトリコになっちゃうんですよね〜。
脇を固める元気な女のコ、黒杉&ひのきとのコンビネーションも抜群で、和み笑い出来るネタが満載。
読めば読むほどほこほこ出来る、和み系四コマの決定版です。
金髪碧眼のしょーがーくせー!
ああ、それだけで無敵。という感じのキュートなロリっ娘、それが本編のヒロイン・リズっちです。
北極圏の朝日を弾くふわふわの金髪に、フィヨルドのように深い碧色の瞳、透きとおる肌を持った帰国子女。
しかしそのノーブルな雰囲気とは裏腹に、日本語はぺらぺらで、一緒に暮すおじいちゃんの影響か祖国で誤った情報を得て来たのか、思考パターンは日本人そのもの、それも昭和の香り漂う感じのものでして、そのギャップが彼女の親しみやすさを加速してるんですよね〜。
河原の土手で寝ころがったり、縁側でうたた寝してたり、銭湯に入ったり、お節料理食べたりしてる時の「ほこほこ〜」っていう時の笑顔がキュートで、読んでいるこちらの頬もほこほこ〜と緩んでしまう感じの和み系少女なのです。
……でも、時折出てくるダークリズっちも結構好きだったりするのですけどね。
基本的にいじられ役のリズっちに対し、いじり役なのがひのき&黒杉のコンビ。
コミックスのキャラ紹介に書かれているひのき=浅はかな陰謀家、黒杉=本物の陰謀家というコメント以上に書く言葉がないですねー。
とか言いながら紹介を続けるんですが、ひのきはこの作品のエンジンとなる元気少女。常識派の揃ったこの作品中唯一の、無茶を出来る女のコで、その行動から目が離せません。
黒髪ロングがお淑やかそうなムードを醸しだす黒杉ですが、その前髪に隠された吊り目はダテじゃありません。クールなツッコミ役でありながら、リズっちやひのきできっちり遊んで、ネタの幅を広げてくれるこの作品のアクセラレータ。
黒杉というより黒幕という名の方が似合っててナイスですね♪
ヒロイン・リズのキャラクターに頼った雰囲気重視の四コマで、ネタの切れを重視する人には肩すかしかもしれませんね。リズっちの笑顔を見てほこほこ〜っとなりたい人向けの作品です。
2007.6