わたしの狼さん。

(藤原ここあ/エニックスガンガンWINGコミックス・全1巻)

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Story

「魔力持ち」の少女・小桃はレベル0の勇者。魔王の城へ乗り込んだ小桃だが、待ち受けるレベル2000の魔王はなぜか小桃にくびったけ。
てんやわんやの末、魔王は城を捨てて小桃について旅に出ることに。性悪魔王と純真まっすぐな小桃の珍道中は案の定難題だらけで・・・

Impression

小桃ちゃんがいいですねー。かわいい、かわいすぎる、むっちゃかわい〜〜〜!ってな感じに三段活用でもうめろめろ。ショートカットに華奢な体型、つぶらなひとみがベリィマッチですな。
ま、小桃ちゃんへの愛は追々下の方で語るとしまして、作品のテンポの良さもこれまたグッドベターベストってなもんで、なかなか軽快。
勇者・小桃ちゃんの勇者だけにまっすぐ真っ正直な性格と、魔王の魔王らしくクールでいじわるな受け答えがぴったりマッチして、魔王が小桃ちゃんをいいように翻弄する様子がとても楽しいんですよね。全体を通してたえずとぼけた雰囲気を通していて、雰囲気とリズムに乗せられて、絶えずくすくすと笑ってしまう、そんな感じなんですよね。
それでいてストーリーは壊れてなくて、落ち着いたシーンではしっかり締めてるから、より明るいシーンが際だつ、そんなコメディらしいコメディですね。

Komomo-Sakurai

魔王ならずとも、「からかいがいがあるなぁ」と思ってしまう純情少女。汚れのないきれいな瞳の表情がチャームポイントですね。
さらさらしたショートヘアとミニスカートが活発さをいー感じに醸し出してくれて、このへんが超絶的にチャーミングです。
素直で、わかりやすくて、魔王にいいように翻弄されるんだけど、あくまでも「勇者」であることを忘れない、あきらめない、そのへんの芯の強さが深い群青の瞳に宿っていて、読んでいて「あ、いいコだな」と思っちゃうんですよね。
まあ、とかなんとかいいつつ、薄着になったときの折れそうに細いボディラインがいちばん気にいってたりするんですが。わはは。

Charactors

魔王ですな。魔王。
こたつでぬくぬくしてる魔王ってのもどんなもんかという気もしますが、まぁ、気にしない方向で(笑)。
もしかすると小桃より魔王の方が好きかも知れない、私。こーゆー、底知れなくて何考えてるか分からなくて、クール。こーいうキャラクターが大好きなんですよ。「俺は小桃のものなんだから(はーと)」なんてセリフをさらっと言っちゃうところがまた妙に似合ってますよねー。
でもって、美形だしねー、強いしねー。なかなかアピール度強いキャラクターです。
ショタ魂標準装備な私としては、キャロルもなかなか気になる存在。趣味が家庭的だとか、式神使いだとか、顔立ちが中性的(女のコっぽいって意味じゃなくてね)だとか、いろいろ気になる要素は多いんですが、いかんせん出番が少ないのは、残念ですねぇ。
ちなみに黒髪萌えなびぜんやとしては、小桃のお母さんもけっこう気になったりして・・・

Guide

盛り上げるところは盛り上げ、落とすところは落とす、オーソドックスなコメディです。ファンタジー的な設定ですがあくまで舞台に借りた程度で、小難しいディテールはありませんし、キャラクターの少なさ、ボリュームの少なさもあって、かなりとっつきやすい作品だと思います。
テンポのいい、すっとぼけた会話のおもしろさを気軽に楽しんで下さい。

2001.8