(立川恵/講談社コミックスなかよし・全5巻)
若狭結姫は普通の小学生。しかし、天から降って来た「勾玉」を手にしたことで、眠ると夢の世界「高天原」に行ける力を持つことになる。「高天原」では天照の力が弱まり、その影響で結姫たちが住む世界「中ツ国」では太陽を見ることができなくなっていた。天照を救い、太陽を取り戻すため、結姫は同じ勾玉を持つ仲間を探し出し、冒険の旅を始めた。
やっぱり結姫でしょう。うんうん。伽耶や那智も(ちょっとヤバイ?)好きだけどね。コミックス各巻のカバーの結姫がまたかわいくていーんだな。統一されたイメージで書かれているので、ならべて見ると華があって、うん、えぇですなぁ。
そしてあの「母さんパワー」。いや、これを読んだことない人には分からんと思うけど、読んだことがある人なら結姫がパワーを発揮するたびに「出ぇた〜」と虚空に叫び声をあげ、サンバを踊りながら岩村田(どこよ、それ!?)の町中を練り歩きたくなることでしょう。それほどこのハナシには欠かせないものですね。
そしてうれしいのは、結姫や仲間たちがいつも一途で真っ直ぐなとこ。だからすごく表情が豊かで、ストレートで、応援したくなります。
第4話 決意(コミックス1巻収録)
結姫の表情がことさら豊かで良いのだ。ストーリーになれて来たとこでテンションがハイになる感じもいいです。
第10話 月という名の影(コミックス2巻収録)
ファンタジーで王宮っていうのはつきものですね。華が出て来ていいです。ストーリー的にもターニングポイントだし、ここまで少なかった女のコたちが出てくるのもまたよしかなと。
第15話 裸足の踊り子(コミックス3巻収録)
個人的にはこの作品のエッセンスが凝縮されたハナシだと思います。特に前半のチームワークの悪いあたりが・・・那智の怪しげな能力も発揮されますが・・・役に立つのでしょうか、これから。
長門先生
マンガに出てくる小学校の先生って、なんでこう、「こんな先生がいたら面白いなー、でもホントにいたらいやだなー」、って先生ばかりなんでしょう。あまりにも頼りなくていいです。わはは。
相模圭麻
「高天原」の「圭麻」はちょっとした発明王だけど、こっちはただひたすら「ヘンナショーネン」。父さんはそんな子どもに育てた覚えはないぞ。しくしく。いきなり登場して、「いいつやしてるなーこのポリ袋」ですからねー。ヘンでよいです。
泰造
登場の仕方は派手でしたが、うーん、何か地味ねー。でも見かけによらず純情可憐で、今後が気になるキャラクターです。
日本神話のアウトライン程度は頭に入ってないとちょっと話に入って行きづらいかもしれません。もちろん小学生向けに平易に書かれていますし、オリジナルの部分も多いですが。
基本的にテンションがやや高く、テンポも速いので、ちょっと馴れるまでが時間がかかるかもしれません。
1998.11