十二宮でつかまえて

(安藤なつみ/講談社コミックスなかよし・全4巻)

ハイテンションモードへ

Story

星沢りりは元気活発な十三歳。有名な占い師の家系に育った彼女は「マドモアゼルりり」の名前で占いの館を開いているのだ。
そんな彼女の裏の顔は、どんな難事件もたちどころに解いてしまう名探偵「スピカ」。刑事である父と先代「スピカ」の母の血を受け継ぐりりは、「スターリング」の力で事件を解決してしまうのだ。
クラスメイト・瀬戸千尋の変死事件の捜査に乗り出したりりは千尋の星座・おとめ座の星霊デメーテルをスターリングから呼び出し、手がかりをつかむ。
さて、真犯人は・・・?

Impression

女の子が大好きな「占星術」をモチーフに取り入れた、アップテンポな推理ものです。
年少向け少女誌連載作品ということで、推理ものとしては若干プアな部分もありますが、キャッチーな謎から、けれん味たっぷりのラストまで、右肩上がりのテンションを保ってストーリーが盛り上げていき、その間には星霊とりりのかけあいや、りりと広海の繰り広げるラブコメ的展開がアクセントをつけ、緩急自在な印象があります。
サスペンスドラマ的な、安っぽくもわくわく出来る、そんな雰囲気を楽しみたい作品です。

2003.3