（松本ぷりっつ／産経新聞社ギャロップコミック・１〜３巻）
競馬週刊誌「Gallop」で、その週に行われる重賞レースをテーマに連載されているショートコミックを単行本化。
擬人化された競走馬が繰り広げる、ホットでポップで、妙にリアルな競馬コメディ。
構成は見開き２ページで１レース。
右に掲載誌で該当レースの前に掲載されたショートコミックが載っており、左にはそのレースの後日談、という感じで４コママンガを掲載。キャラクター紹介やレースの着順も載っており、そのレースの前後を振り返って見ることが出来る構成になっています。
ショートコミックでは主役級で扱われていた人気馬がレースでボロ負けし、四コマの方ではすっかり不貞腐れている、などというパターンも多く、競馬の世界では日常的な人気の浮き沈みをニヤニヤしながら思い出せる、そんな作りになっています。
家族で競馬を楽しむ作者らしく、ムードはどことなくアットホーム。
競馬をギャンブルとして楽しむ方や、スポーツとして勝ち負けにこだわるには向かない作品だと思いますが、競馬をレジャーとして楽しむ方や、ＰＯＧ（ペーパーオーナーゲーム）などを通して馬そのものの成長や活躍を楽しむタイプの競馬ファンには、楽しめる作品だと思います。
２０１２．６