(織田綺/小学館少コミフラワーコミックス・全6巻)
瑞玉高校の新入生、天然系美少女・竹林真はなぜか美形を見ると吐き気がする程、イケメンが苦手。
そんな彼女は部活勧誘から逃れようとして奥庭に足を踏み入れ、ワイルド系の美形少年・美堂睦と知り合ってしまう。
さらにその兄でやはり美形の美堂陽には「ホレたっ」と気に入られてしまい、あまつさえ陽の主宰する「美研究部」という謎な部活に入る羽目に。
逃れられない美の蟻地獄に囚われた真は・・・どーなる?
織田作品らしい軽快感のあるコメディですね。
設定としては、ギャグにも、それなりにシリアスにも持って行けるシチュエーションを用意しながら、どちらにも重心をかけることなく、気軽に読めるコメディ作品としてのバランスを堅持。
最近の「少コミ」系ではお色気重視の作品も散見されますが、そういった方向に流れることもなく、健康的で明るい雰囲気を楽しむことが出来ます。
最近の“萌え要素”をたっぷり詰め込んだマンガと並べると、薄味にも感じられるのですが、キャラ同士のかけあいに焦点を絞ったライトな読み心地は、ひと昔前の青年マンガに通じるようなシンプルな気持ちよさが感じられます。
2005.2