うちの会社の小さい先輩の話

(斎創/竹書房バンブーコミックス・1巻〜)

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Story

新入社員・篠崎拓馬の先輩、片瀬先輩は小さくてかわいい。
後輩思いで優しくて、無邪気で天然で、自然に距離を詰めてくる片瀬先輩に、拓馬は翻弄されっぱなし。
そして無意識に拓馬を翻弄していたはずの片瀬先輩も拓馬のことを意識しはじめたようで……。
純情すぎてもどかしい職場のふたりを観察する「お砂糖系ラブコメ」ここに開幕。

Impression

OLとサラリーマンの先輩後輩を描いた作品ですが、企業活動のディテールを描いたビジネスコミックとか、会社員生活の日常を切り取った「サラリーマンあるあるマンガ」とかではなく、友達以上恋人未満といった雰囲気のふたりが繰り広げる甘く緩い日常を眺めて楽しむタイプのマンガで、ちょっと毒のある言い方をすれば、「就活の学生さんが夢想するアットホームでゆるゆるな会社生活」をカタチにしました、ということになるでしょうか。
各エピソードは最低2ページから多くても8ページというヴォリュームにまとめられており、ゆるふわな雰囲気とあいまって、ストレスフリーで非常に読みやすい作品。ヴォリュームの小ささはキャラクターを絞ってあくまでメインのふたりを「観察する」ことに集中させる意味でも奏功しており、シンプルでミニマムながら、だからこそ読みやすく親しめる作品に仕上がっています。

2020.12