（はんざわかおり／芳文社まんがタイムＫＲコミックス・１〜３巻）
絵がヘタ、キャラが萌えない、ストーリーがつまらないという三重苦を抱えながらも独特のセンスがある四コママンガ家の萌田薫子（ＰＮかおす）。
マイペースで食いしん坊、そしてコミュ力の高い少女マンガ家の恋塚小夢。
かわいいものが大好きだけど、雰囲気はアダルトというギャップを持つＴＬマンガ家の色川琉姫。
ボーイッシュな熱血漢、だけどそれが時折度を越してしまう勝木翼。
４人のマンガ家が出版社の寮で繰り広げる、かわいくて、どこかおかしい日常を描いた四コママンガ。
４人の女子高生マンガ家をメインに据えた、いかにもなきらら系四コマですね。
少女マンガ出身者らしい線の細い画はこのレーベルの読者層にマッチしていますし、とことんネガティヴなヒロイン・かおすを中心に個性的なヒロインを取り揃えてキャラクター性もしっかり。
しかし単に絵柄、キャラ萌えだけに頼らず、どのネタでもしっかり４コマ目で落としてくる作風は、コンサバで安心感があり、見た目以上にしっかり楽しめる四コマになっていて、好感がもてます。
キャラクターを重視する分「マンガ家あるある」的なネタは少なめで、その点に物足りなさを覚える読者もいそうですが、個人的には、四コママンガとしてのバランスがしっかりとれたこの作風を支持したいと思います。
２０１５．１１