(桜沢鈴/竹書房バンブーコミックス・全2巻)
「地味」が業界標準の地方公務員。
しかし、某市富田区戸籍係にその常識を打ち破りド派手に光り輝く公務員がいた!
伊勢崎陽子。美貌をゴージャスなファッションに包んだ彼女は、寝食を削っても、それが仕事に何の貢献もしていなくても、オシャレのために命を賭け、富田区役所に嵐を呼ぶのだった!
絵面は最近のかわいい系ディフォルメからするとちょっと古さを感じる少女系すっきりタイプ。それにギャップを強調したゴージャス系ヒロインを配した、オーソドックスで読みやすいタイプの四コマです。
基本的にネタは陽子の派手な服装と公務員という仕事のギャップをテーマとしたものばかりで、そのバリエーションで一気に押しきる感じで一冊ぶんのボリュームを埋めています。メインキャラクターはわずか3人でそこから増えることもなく、構造としては非常にシンプル。ネタもアクロバティックナものは少なく、理解しやすい手堅いものが揃います。
それでいて読み飽きることなく、むしろ読み進めれば読み進めるほどに作品世界になじめるような感触があります。
2003.8