少年ハーレム

(織田綺/小学館少コミフラワーコミックス・全3巻)

ハイテンションモードへ

Story

活発快活な少女・鈴は大富豪である箔宝燕家当主が愛人に産ませた子供。その当主が亡くなり、父の遺言に従うかたちで、4兆円の資産の後継者となった鈴だが、もちろん箔宝燕家の一族たちはそれを快く思わず、鈴は命すら狙われる始末。
父から鈴のボディーガードを任されたという宗方虎之介と、守り役を任された亜門鷹司の機転で危機を脱した鈴は、鷹司の言葉に従い、自分の身を守るために「一族の中から結婚相手を見つける」と宣言するが・・・

Impression

大ゴマの多用が目立ち、ビジュアル的な魅力を前面に打ち出した作品。当HPでもいくつか紹介している少年誌系ラブコメのちょうど逆を狙ったような作品ですね。
虎之介、鷹司、鈴のキャラクターバランスがよく、全体的に快活なムードが漂っているところに好感が持てます。コメディ要素はアクセント程度に抑えて、ゲストキャラと鈴の心のぶつかり合いにエピソードを前面に出しているんですが、それでいて重くなく楽しめるのはこの雰囲気作りが大きいと思います。
作品としてはオーソドックスなんですが、キャラクター要素の強さと、その個性が非常にいい味を出していますね。

2001.10