(畑健二郎/小学館少年サンデーコミックス・全52巻)
借金苦から両親に棄てられ、1億5千万円の借金を背負わされた少年・綾崎ハヤテは自暴自棄になり、身代金を目的に誘拐をすることを決意。
クリスマスの夜、自販機の前に佇む少女に声をかける。
「僕は…君が欲しいんだ(人質として)」
しかし少女・三千院ナギはそれを愛の告白と曲解。二転三転の末、ハヤテは三千院家の執事として雇われることになるが、さっそく虎やロボによる手荒い歓迎を受け……
借金を抱えた少年執事とお嬢様をメインに、多数の美少女キャラを取りそろえて展開される、典型的な少年系ラブコメ作品です。
マニアックな小ネタに頼る部分もありますが、お色気描写は薄目、ストーリーから逸脱してまで笑いを取りに行くような部分もなく、このジャンルにしては比較的抑制の効いた作品だと思います。
1回分のエピソードを1話完結か、長くても週刊連載の3〜4回分に収め、少年マンガらしからぬテンポのよさを見せながらストーリーを運んでいるところには好感がもてます。
「少年サンデー」らしいライトさが前面に出た、親しみやすい作品だと思います。
2006.9