(山田南平/白泉社花とゆめコミックス・全25巻)
「プレーンティに満月を映してスプーンでゆっくりかき混ぜると、紅茶の妖精が現れる」
でもって、お茶会同好会の奈子、そめこ、ハルカの前に現れたのが、アールグレイとアッサムの紅茶王子ふたり。5人が風早橋学院を舞台に繰り広げる学園コメディー。
比較的線のはっきりした、かちっとした感じの絵なのに、何かほわんとした印象を受ける、ふしぎな作品です。一応ファンタジーの系統に入るんでしょうが、中身は正統的な学園もの。普通の高校とは大分様子は違いますが、読んでいると、「あっ、自分にもこんな時代があった!」と思ってしまうような、ふしぎなリアリティがあります。巻末のおまけマンガや欄外のエッセイも楽しめて、なかなか飽きません。
1999.1