（美水かがみ／角川書店単行本コミックス・１〜１０巻）
無敵のオタク女子高生・泉こなたを筆頭に、ツンデレツインテールの柊かがみ＆天然少女・柊つかさの双子姉妹、天然巨乳完璧超人・高良みゆきら、多彩なキャラクターが織りなす女子高生の日常を描く。
萌え系四コマの決定版ともいえる、ゆるゆるまったり学園四コマ。
最近のかわいい系四コマの中でも屈指のヒット作とも言える作品。
四コマとしてはネタの切れに欠ける印象があるのが正直なところなんですが、「コンプティーク」読者を意識してか、美少女ゲームや少年系ラブコメを思わせるような多数のヒロインが登場し、それぞれのリアクションやかけあいを眺める形で楽しむことが出来ます。
最近のかわいい系四コマでは、いくつかのネタでストーリーを作っていくのが主流となっていますが、この作品は雑誌掲載時に尺が短いせいもあってか、ひとつひとつのネタが独立した、コンサバティブな手法で構成されており、その分多くのキャラクターに出番が回っていることが、飽きずに楽しめるポイントになっているように思われます。
ネタのキレのなさも、ゆるゆるなイメージを醸成するのに役だっており、キャラクターを等身大のものとして捉えることが出来るという意味で、この作品ではプラスに作用しているように思えます。
笑いよりも、キャラ萌えを前面に押し出した作品ですが、掲載誌のジャンルを考えればこれで正解でしょうし、だからこそハマる人にはどっぷりとハマれる、中毒性の高い作品に仕上がっています。
２００７．９