ねこきっさ

(ととねみぎ/芳文社マンガタイムきららコミックス・全6巻)

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Story

魔界の都に花開く、制服のかわいい喫茶店。
ここに住み込みで働くためにやって来たのは、クゥとミルク、ふたりの猫娘。
ワーウルフのクリム、ヴァンパイアのルーシア、ふたりの先輩にも恵まれ、バイト生活が始まるが、ここは魔界。
ミルクは空を飛び、マヤさんは火を噴き、天敵・ジェニーも襲ってくる。
スラップスティック感覚の萌え系四コマ。

Impression

ととねみぎさんのデビュー作は、魔界の喫茶店を舞台としたウェイトレス四コマ。
魔界という舞台設定と、かわいい系の絵柄から想像されるとおり、起承転結のリズムとネタで読ませる正統派の四コマではなく、最近の主流である、キャラクター要素中心で、起承承結のすっとぼけリズム型の四コマになっています。それぞれのネタで完結するのではなく、連載一回ぶんがそれぞれテーマ分けされていて、ネタとネタの間に流れがあるのもこのテの作品らしいところ。
とはいえ、キャラクターの持ち味がしっかりしており、ネタの方もきちんとラストのコマで落としてくれるので、キャラクターや絵柄、ノリだけに頼るのではない、しっかり楽しめる作品になっています。
キャラクターにツッコミらしいツッコミがおらず、総ボケでネタが進んでいくので、読者が思わず突っ込みたくなる、そのへんも四コマらしいリズムを崩さず、最低限のセリフでムードとネタをうまく両立させる要素になっていますね。
萌え系コメディの要素を持ちながら、しっかり四コマのリズムに収めており、両者の持ち味が上手くミックスされ、よく生かされているな、と感じられます。

2004.2