（宮月もそこ・笠間裕之／芳文社まんがタイムＫＲコミックス・全２巻）
学校よりもお風呂よりもゲームが好きという不摂生JKのこかげは、ある日金髪少女・リューディアに半ば拉致される形で彼女が住み込む銭湯・花の湯に連れ込まれる。
そこでサウナを初体験したこかげは健康的な生活を手に入れることが出来たが、そこにはサウナの蘊蓄が迸る芹香、ライヴァル店のお嬢様・槇ももれなくついてきて……。
多勢に無勢、毎日のようにサウナに連行さるようになったこかげに、安寧のゲームライフは帰ってくるのか!?
サウナとお風呂が大好きな北欧少女と、お風呂に入るくらいならその時間をゲームに費やしたいという少女の対比を楽しむタイプの四コマ。サウナブームということでネタには困らないのかもしれませんが、サウナというテーマから基本的に離れることなくエピソードを重ねてくるところには好感が持てます。
その豊富なサウナ薀蓄ゆえにセリフが多めになっているのですが、ヒロインのこかげをツッコミ役に、漫才かコントのようなテンポでセリフが回っていくのでストレスレス。四コマをしっかり使い切って笑いを取ってくるので気持ちよく笑いを重ねていける、四コマらしい愉しみが味わえます。
サウナ初心者のこかげに対し、本場から来たリューディア、知識の塊の芹香、サウナのトレンドに詳しい槇とサウナ好きを3人そろえ、「多勢に無勢」なキャラクターバランスにしているところも○。
サウナの楽しみとともに、四コマを読む、かけあいを楽しむことも出来る楽しい四コマで、2巻で完結となったのが（さすがにネタが尽きたのかもしれませんが）惜しまれます。
2025.8