（ももせたまみ／白泉社ジェッツコミックス・全５巻）
純真元気な高校一年生の夏海は、おっとり巨乳歯科医で３１歳の母親・春花、イタズラ大好き、ちょっとミステリアスな家政婦のサエコさんと３人暮らし。
家ではほのぼの楽しい女三人暮らし、学校では料理大好きな親友のかどちゃんや、中日ファンの酒豪担任・加藤先生と明るく元気なスクールライフを送っている。
そんな夏海と周囲の人々の日常をほのぼのから下ネタまで、多彩なネタで楽しませてくれる、リズミカルでかわいいアットホーム四コマ。
おなじマンガ家の、それも比較的類似したテイストの作品のレビューを２本まとめて書くのって、大変なんですけど・・・（苦笑）
「ももいろシスターズ」の後連載としてスタートしたこの作品、前作の脇キャラであった加藤先生を準メインとして再登板させたり、前作のヒロイン・桃子のイメージを残した、地味だけど親しみの持てるキャラ・夏海をヒロインに持って来たりと、「ももシス」の正常進化版としての立場を鮮明に押し出してきています。
その一方で、恋愛色を強調していた「ももシス」とは違い、こちらはホームコメディ的な色彩が強調されており、ひとり暮らしの加藤先生の暮らしぶりを含めて、女性読者にも親しみやすいムードが意識されているようにも感じられます。
このようなつくりは、青年誌というメディアを考えればマイナスにもなりかねませんが、この作品の場合、リアルとフィクションのあわいを上手く捕らえていて、女のコのプライベートを垣間見るような楽しさが感じられます。
２００４．６