(えぬえけい/講談社コミックスなかよし・全6巻)
素敵な男のコと素敵な恋をする!
誓いを胸に中学校の門をくぐった真城沙生(すなお)だったが、入った中学校の男子は揃いもそろって××で・・・
そんな時出会ったのが繊細で優しそうな藍田透と、明るく茶目っ気のある馳馬薫のふたり。ふたりの美貌につられるまま奇術部に入った沙生だが、なんとふたりは泥棒で・・・
怪盗もの、マジックものなどの要素はありますが、基本的には学園ラブコメに近い雰囲気があります。ギャグのテンションはそれほど高くありませんが、小ネタがよく効いた感じで、個人的にはけっこうツボを突かれた感じがしました。
特にテンポの良さは出色で、変形ゴマを多用しながら読みにくさがなく、モノローグの配置なども読みやすさと心情の強調をうまく両立させていて、巧さを感じさせられます。
コメディー色の強いエピソードと恋愛色の強いエピソード、テンポのよさを強調した展開と静かにしっとりとしたムードの展開、それぞれの部分のめりはりがはっきりしており、それが巧みに配置されていることで読みやすく引きつけられるストーリーづくりになっています。
1999.11