電脳やおい少女

(中島沙帆子/竹書房バンブーコミックス・全2巻)

ハイテンションモードへ

Story

晴れて大学に入学、独り暮らしを始めた田中美月は、やおいマンガ「愛の泥沼」の大ファン。大学入学を機にパソコンを買ったのが運のツキ、やおい系ネットに勉強寝食デートに友達づきあい、すべてを投げ出してハマり込む日々に突入してしまう。
やおいネットの人々の生態を交えながら、やおいネットワーカーの日々をつづった「トホホでそれなりに幸せな」四コママンガ。

Impression

インターネットとやおい小説にハマりながらも、彼氏や友達にそれを告白することが出来ない、そんな女子大生をヒロインに据えた四コマ作品。各ネタもそのメインテーマから踏み外すことがほとんどなく、マニアックなテーマに真正面からぶつかった一直線な作品ということが出来ます。
そのため、その系統にまったく興味のない人にはどこが面白いのか全く分からない作品なのですが、分かる人には十二分に楽しめる、そんな感じになっていますね。
「やおい」の要素は他の趣味−たとえばアニメだとか美少女系のコミックやゲームであるとか−に置き換えても通用する部分が多く、ネット依存度の高い二次元趣味者(要するにこのサイトを御贔屓にしてくださってる皆様ですね)にはかなりシンクロできる、ベクトルがハッキリしていて、かつ高密度な作品です。

2002.8