びぜんやオールタイム
お気に入りコミックベスト50

30位〜21位

30 フルーツバスケット
高屋奈月/白泉社花とゆめコミックス
作品 母を亡くし、テントで生活をしていた本田透はひょんなことから同級生・草摩由希の家に居候することになる。
しかし透はそこで重大な秘密を知ることになる。なんと草摩一族は異性に抱きつかれると、十二支の生き物になってしまうのだ。
呪われた一族を癒やす存在として、透はいつの間にか一族の期待を背負うことになることになっていく・・・
感想 深いストーリーと高いテンション、個性豊かなキャラクター。読み応えと読みやすさがハイレベルでバランスした好作品で、当時高い支持を集めていたのもうなずける好作品です。
とにかく全てのキャラクターに存在感があって「いい!」のですが、特に主人公の透ちゃんと、迷脇役・あーやの存在が作品のエンジンになってますね。
29 ゆるゆり
なもり/一迅社百合姫コミックス
作品 赤座あかり、歳納京子、船見結衣。幼なじみの女子中学生3人は、廃部になった茶道部の元部室を無断で占拠、「ごらく部」として活動していた。
ゆるゆるまったりのはずが、案外時折刺激的だったりするガールズトークコミック。
感想 アニメの二期も終わろうかという時期、会った友人知人に「読め」と推されまくった本。「課題図書」という感じで買って読んだんですが、読んでわかりましたね、推される意味が。
ゆるくてまったり百合風味、という感じのルックスとは裏腹にとにかくギャグに徹した気風のいい作風。テンポのいいネタが読者を翻弄するようにぽんぽん投げ込まれて、果てしなく笑えるんですよねぇ。しかしそこにしっかり百合のエッセンスが加えられて、そこがまた笑いどころになっているのがにくい。
実にハイレベルな百合コメディで、いやぁいい友人を持ったと勧めてくれた友人たちに感謝したくなりましたね。してないけど。
28 フォーエバー神児くん
えだまつかつゆき/集英社ジャンプコミックス
作品 運動音痴の小学生・鳴海神児は祖父・神兵衛が開発した「パラメット」の力で、豪速投手としてプロ野球の武蔵野ワイルドキャッツに入団する。
そして、万年最下位の子猫ちゃんチームは神児くんにひきずられるように、パ・リーグ前期を驀進し始めた。
感想 これまたマイナーな作品が・・・(笑)。私が小学生の頃の作品ですね。もちろんそれまでに「ドカベン」とかも読んでたわけですが、野球マンガを読むきっかけになったのも、それに前向きなムードを求めるようになったのもこの作品からです。
実在のパ・リーグの選手を登場させながら、あくまで鳴海神児少年の成長を中心に据えて描いたストーリーで、コミックス3巻という適度なボリュームも相まって、しっかりと心になじむ作品になっています。
27 ふしぎ遊戯
渡瀬悠宇/小学館少コミフラワーコミックス
作品 図書館で開いた「四神天地書」の世界に迷い込んだ、夕城美朱はその世界で、「朱雀の巫女」と崇められることになる。彼女のつとめは「七星士」を探しだし、紅南国を救うこと。美形の勇士に囲まれて、美朱の冒険が始まる。
感想 第二部のトーンダウンがなければベスト10に入ったであろう傑作です。あるいは女のコがもっと出てれば・・・(笑)
ダイナミックなストーリー、個性豊かなキャラクター、安定した絵柄と三拍子そろっていて、安心して読める作品ですね。
最後まではらはらどきどきさせて、息もつかせない展開も○。ずしんと手応えのある作品です。
26 キャッツ・アイ
北条司/集英社ジャンプコミックス
作品 喫茶店キャッツ・アイの美人三姉妹、来生泪、瞳、愛の正体は美術品専門の怪盗「キャッツ・アイ」。所轄署・犬鳴署の刑事たちを華麗に翻弄しつつ、「キャッツ・アイ」が夜を舞う。
感想 ストーリー、エピソード、キャラクター、テンポ、シチュエーション、いずれを取っても水準を行く好作品です。連載当時の、濃い作品が多いジャンプの中では地味な作品でしたが、その分、飽きることなく最後まで読めました(空港でのラストシーンは秀逸)。だから連載終了後時間を置いても映画になったりするんでしょうね。
読んでいた当時は「萌え」なんて言葉も知らない(というよりそんな言葉自体ない)健全な中高生でしたが、今なら間違いなく、「愛ちゃん萌え〜♪」とか言ってるんだろうな(汗)。
25 Q.E.D/Q.E.D iff
加藤元浩/講談社コミックス月マガ
作品 スポーツ万能の女子高生・水原可奈は、ゲームセンターの格闘ゲームで同級生・燈馬想が100人抜きを達成した瞬間に出会う。それをきっかけでふたりは、ひょんなことから同級生・有田紀子の父親が殺害された事件に関わることに。
MITを14歳で卒業した天才少年と、運動神経なら天下無双の女子高生のコンビが、さまざまな難事件の真相に迫る!!
感想 最近はあまり読めていませんがもともとはミステリを読むのが好きで、ミステリコミックを読むのも結構好きです。
この作品はとにかくロジックに徹していて、明朗明快なのがいいですね。コミックス1冊に2エピソードが入るのが基本フォーマットで、そこに魅力的な謎と魅力的なシチュエーション、そして明快な解決と、可奈と塔馬の軽快なかけあいが丁寧に詰め込まれており、読んでいて飽きません。
ミステリとしてはロジックに徹していても、キャラクターの魅力だったり、犯人の深い情念だったりというヒューマンファクターもフレーバーとして強く匂っていて、「ミステリを読んだ!」という満足感に満たされます。
24 リングにかけろ!
車田正美/集英社ジャンプコミックス
作品 姉とともに東京へ出奔した高嶺竜児少年は、生涯のライバル・剣崎との出会いを経て、ボクシングの才能を開花させる。やがて舞台は世界へ・・・
感想 熱くて濃くて、無駄に長い。ジャンプらしい作品です。小学生の頃、夢中になって読みましたね。「スペシャル・ローリング・サンダー!」(無茶)「サンダー・ボルト!」(無理)「ジェット・アッパー!」(無謀)「ブーメラン・スクエア!」(すでに人間じゃない)「ギャラクティカ・マグナム!」(コメント不能)・・・常識と法則を視野の外に置いた必殺パンチの数々を20年近く経った今もきちんと思い出せる、というあたりにこの作品の引力の強さがうかがわれます。
23 らんま1/2
高橋留美子/小学館少年サンデーコミックス
作品 無差別格闘・早乙女流の後継者、早乙女乱馬は中国・呪泉郷での過酷な(?)修行中、水をかぶると女になってしまう体質になる。
帰国した乱馬はかすみ、なびき、あかねの三姉妹のいる無差別格闘・天道流の道場に身を落ち着けるが、九能帯刀、響良牙らライバルも登場し、休まるヒマはないのだった。
感想 無差別格闘・早乙女流の使い手、乱馬を中心としたバトルモード、ひとクセもふたクセもあるキャラを繰り出すコメディモード(とにかく大人キャラが片っ端から変)、天道三姉妹をはじめとする魅力的な女性キャラが並んだ萌えモード、どのモードでもたっぷり楽しめる、レベルの高い作品です。これだけ多彩な要素をハイレベルで並べると、こちゃこちゃした印象になりそうですが、少年誌らしい、無駄に長いエピソードでそれをカバー(笑)。
しかし、何を思ったか、引っ越しの時「邪魔になるから」と全巻売っぱらっちゃったんですよねー。今買い戻すには資金もスペースも足りないし。うーん、不覚でした。
22 dear
藤原ここあ/エニックスガンガンWINGコミックス
作品 人間でも魔者でもない、第三の存在・魔狼(ライカンスロープ)。
その最後の末裔・散葉(ちるは)はたったひとり、テレビだけを友に山奥でひっそり暮らしていたが、ある日意を決して人里へと下りる。
藤原ここあさんの和み系フォークロアコメディの決定版。
感想 いやもう、散葉ちゃんが理想の黒髪すぎて。
散葉ちゃんほど萌え度の高い黒髪美少女もめったにいないのでは?と思うほど、理性がこっぱみじんこに破壊されてしまいます。仕事途中に大阪日本橋の「とらのあ○」に突入してコミックスを購入し、家に帰るのを待ち切れずに地下鉄の中で読み始め、散葉ちゃんに萌え萌えしている間に地下鉄を乗り過ごしたのもいい思い出です(仕事しろよ)。
藤原さんらしいすっとぼけたかけあいも絶妙。「いぬぼく」「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」も面白くて好きな作品で、破壊力という意味では前記2作に負けているような気もするんですが、藤原ファンタジーの決定版は? とはと問われたら迷わずこの作品の名前を挙げます。
21 NEW GAME!
得能正太郎/芳文社まんがタイムKRコミックス
作品 「フェアリーズストーリー」のキャラクターデザイナー・八神コウに憧れてゲーム制作会社・イーグルジャンプに入社した涼風青葉。
ただひとりの新人となった青葉は優しく個性的な先輩たちに励まされながら、ひとつずつオトナの階段(?)をのぼっていく。
感想 このサイトやこのベスト50をご覧の方はお気づきかもしれませんが。
私、サラリーマンやOLが出てくるようなお仕事マンガをあまり読みません。ほらだって、身につまされますからね。
その私が珍しく読んでいるお仕事マンガです。まぁ、スタッフがみんな女のコで、ホワイトな職場のゲーム制作会社なんて、リアルよりはファンタジーに近いですよね〜。
しかし現実離れはしていても、登場人物の成長はしっかり描かれていて、そこが読みどころ。ちょっと身につまされたりしつつも、少女たちの成長をしっかり楽しめる清く正しい社畜マンガなのです。