びぜんやオールタイム
お気に入りコミックベスト50

40位〜31位

40

ササキ様に願いを

みずしな孝之/竹書房バンブーコミックス
作品 横浜ベイスターズの「大魔神」こと佐々木主浩投手を主人公に据えた野球4コマ。横暴で強力、天上天下唯我独尊のササキ様とその後輩でドレイ役のタカシ(斎藤隆)のコンビを中心に、たにしげ、タカノリ、佐伯、プチ万永らが騒動を巻き起こす。
感想 もとはと言えば新婚当初、中日ファンの私が「ヨメさんにも野球ファンになってもらいたい。手軽な四コママンガを読めば野球に親しめるんじゃないかな」と考えて貸した本。かくしてヨメさんは無事ベイスターズファンになり、我が家では日夜セ・リーグの順位を巡って小競り合いが絶えません(どうしてこうなった)。
野球の話はそこそこに、極度に(見かけ・性格ともに)ディフォルメされたベイ戦士がどたばたを繰り返す趣向で、野球を知らなくても楽しめるおおらかさが魅力です。まぁおかげで、ひらがなしか話せないたにしげが指揮官やったりするの見ると違和感感じるようになっちゃったんですけどねぇ。
39 NERBOUS BRAKEDOWN
たがみよしひさ/学習研究社ノーラコミックス
作品 田沼平九郎探偵事務所の探偵・安堂一意は、超虚弱体質の持ち主だが、推理の冴えは抜群。その安堂とコンビを組むのが全身筋肉男・三輪青午。この二人を中心に、田沼探偵事務所の面々が数々の難事件に挑む。
感想 マイナーなミステリコミックではありますが、この作者らしい軽妙洒脱な展開が心地いい佳作です。頭脳労働担当の安堂と肉体労働担当の三輪のコントラストがはっきりしており、少ないレギュラーキャラクターでうまく取りまわしているところも含めて、2時間推理ドラマのようなお手軽さがあります。仕掛けの大きなミステリよりも。軽快なミステリが好きな私にはぴったりフィットする作品でした。
38 EIGHTH
河内和泉/ガンガンコミックスJOKER
作品 最先端の遺伝子工学・バイオテクノロジー研究施設「エイス研究所」。ナオヤ・グラフィコは人智が神の手を離れることを意味する名を持つその研究所の、腕は立つけど女に弱いセキュリティガードだ。
遺伝子とバイオのみならず医療と倫理、そして宗教までも自由自在に駆けまわり生命の真理に迫る、ナオヤの活躍を描くサイエンティフィックアクション。
感想 ディテールとスピード感がたっぷりなサスペンス。しかも主人公・ナオヤの周りには次から次へとさまざまな美女美少女さらには美幼女(ここ重要)がやってきて、これはうん、男のコのハートをぐつぐつと滾らせてくれるいいマンガですね〜。いい意味でアメリカンな気質が、コンチネンタルなスピード感が全編を覆っていて、「こういうエンターテインメント、読みたかったんだよ〜」という気持ちにさせてくれます。
医学に関するディテールと、宗教や倫理に関する考察、そしてそこから導かれる人間に対する問いが常に作品の上空に漂っている感じで、そこがただドンパチやるだけじゃない、いい重厚感があるんですよね。
今この作品が続いていたなら、2020年のこの世界にどんな答えを、道標を示してくれていたのか知りたい気がします。
37 咲-saki-
小林立/スクウェア・エニックス ヤングガンガンコミックス
作品

清澄高校1年生の宮永咲は、クラスメートの京太郎に誘われるままに、麻雀部の扉を叩く。
そこで咲は中学チャンピオン・原村和を敵に回し、竹井部長から難題を課されつつも、すべての対局をプラスマイナスゼロの成績で終え、その天才をまざまざとみせつける。

感想 美少女麻雀という新機軸、個性的な仲間と多彩なライヴァル、アップテンポな卓上バトル! 男のコがわくわくを抑えられないような要素をしっかり抑え、加えて舞台は我が第二の故郷・長野県。いい意味でけれん味たっぷりな作品で、先が読めていながらぞくぞくしてしまう展開力もお見事で、続刊が出るのが待ち遠しくなる作品ですね。最近はちょっと、高火力おっぱいバトルに特化しちゃってるような気がしないでもないですが。
36 スローループ
うちのまいこ/まんがタイムKRコミックス
作品 高校入学を控えた3月、いつものように防波堤でフライフィッシングをしていたひよりの前に現れたのは、ひよりと対照的に活発で好奇心旺盛な少女・小春。猫のように孤高のひより、犬のように人なつこい小春、ふたりの出来たて姉妹は一緒にフライフィッシングをしながら少しずつ絆を強めていく。
感想 ひよりと小春、親の再婚で姉妹になった対照的なふたりが釣りを通じて心を通わせていく、ホームドラマというかホームコメディというかな作品で、そこだけでもハイレベルなんですが、アオリ構図やナナメ構図でアウトドアの解放感を見事に切り取って見せる画面作りがなにより印象に残る作品です。画面から漂う潮の香り、水の匂い、日差しの気配に「ああっ、釣りに行きたいッ! 志津川に、鳴尾浜に、千曲川に行きたいッ!」という衝動が止まらなくなっちゃうんですよねぇ。釣りなんてもう20年以上もやってないというのに。
35 せんせいのお時間
ももせたまみ/竹書房バンブーコミックス
作品 ちっちゃくて童顔の高校教師・鈴木みかと、個性的なクラスの生徒たちを通して、高校生活とジェネレーションギャップを巧く切り取った四コマ。
感想 女のコの他愛ない日常と、男のコのありふれた毎日をちょっとえっちなネタで包んだ、そのバランスが絶妙ですね。
とにかくかわいい女のコがわらわら〜っと出てきて、この辺が○。みか先生の「ろりろりな先生」というあたりがいきなりツボですが、富永とか小林とか委員長も持ち味がぐぅ。キャラクターとネタ、一粒で二度おいしい作品ですね。
34 まちカドまぞく
伊藤いづも/芳文社マンガタイムKRコミックス
作品 どこにでもいる15歳の少女・吉田優子は夢のお告げを受け、闇の一族の力に目覚める。
闇の一族は太古より光の一族と戦いを重ねており、その中であらゆるパワーを封印され、今では「家族四人で月四万円生活」などという呪いまでかけられていた。その呪いを解くために魔族としての活動を始めた優子だったが、ダンプに轢かれそうになったところを、光の一族の魔法少女に助けられてしまうのだった。
感想 「きらら」系作品らしくかわいい女のコがよりどりみどりの萌え四コマなんですが。読後感としては「面白い」もしくは「可笑しい」という色に塗りつぶされてしまう、ある意味残念な萌え四コマです。熱量だけはたっぷりあるけれどもへっぽこなまぞく・シャミ子と、クールすぎていろいろ能力高すぎる脳筋魔法少女・桃のかけあいが実に秀逸。コントの面白さを心行くまで堪能できるところに百合とかファンタジーとかもねじ込んできて、あっという間におなかいっぱいになっちゃう、実に密度の高い四コマです。
33 ウッド・ノート
小山田いく/秋田書店少年チャンピオンコミックス
作品 水瀬高校バードウォッチング部に、ある日転校生・唐須一二三がやってくる。弱小部の中で自由闊達に振る舞う唐須が、バードウォッチング部に小さな波乱を巻き起こし始める。
感想 私のマンガの好みは結局、高橋留美子さん系のすっとぼけコメディー、「星の瞳のシルエット」系の少女系ロマンス、そして小山田いくさん系の、かっちりとした感じのハートウォーミングものの3つに収まるような気がします。
で、小山田さんの著作からまずはこの作品をランクイン。
バードウォッチングを題材にしたマニアックな作品ですし、作品のトーンもやや重目なんですが、そこが逆に気に入ってます。理詰めのエピソード作りという、小山田さんの美点が出ていると思うんですよね。
え?ひわちゃんですか。もちろんヽ(//¬//)ノでした。でも彼女、今読み返すと、つくづく男にとって都合のいいキャラクターですよね・・・(笑)
32 月刊少女野崎くん
椿いづみ/スクウェア・エニックスガンガンコミックスONLINE
作品 憧れの野崎くんに告白した千代は、彼が「夢野咲子」というペンネームで活躍している少女マンガ家だと知る。
繊細な心理描写と華やかな画面で人気の「夢野咲子」だが、実際の野崎くんはやたらとドライな堅物で……
野崎くんと、周囲の残念な人たちが織りなす、抱腹絶倒のスラップスティックコメディ。
感想 読んでただただひたすら爆笑できる、という意味ではこのベスト50の中でも随一じゃないかと思います。
マンガ家あるある、男子高校生あるあるの四コママンガなんですが、起承転と営々と積み上げてきたものを、結のひとコマで豪快に明後日の方向まで蹴り飛ばす、ネタの切れが半端じゃありません。
カヴァーの見た目から来る、萌え四コマのよう、ゆるふわのようという先入観をいい意味で裏切ってくれる、力強い斧の切れ味を持つ四コマ。読み終えると表情筋だの腹筋だの、あちこちの筋肉が疲れます。
31 風光る
渡辺多恵子/小学館別コミフラワーコミックス
作品 父と兄を攘夷派に殺された神谷清三郎は、その仇を討つために佐幕派の武士団・壬生浪士組(のちの新撰組)の門をたたく。
だが清三郎はある日、とんでもない秘密を副長助勤・沖田総司に知られてしまう。
清三郎、実は本名を富永セイという女子だったのだ。
感想 これは社会に出たての二十代前半の頃、マンガ好きな友人の家でオススメされてそのままハマッてしまい、自分でも1巻から買っちゃった本。以来四半世紀のお付き合いになりますが、まだ完結していません(汗)。しかし、四半世紀読み続けて飽きた、って感じが全然しないんですよね〜。幕末の新選組をテーマにした本ですが、作者なりの歴史解釈がストーリーに深みと新鮮味を加えているのがみそ。そこに少女マンガとしてのラブコメ要素、ロマンス要素がいいフレグランスになっていて、シリアスな物語でありながら重くなるのではなく、むしろ先を読みたくなってしまうリーダビリティに繋がっています。

2000年
びぜんやオールタイムお気に入りコミックベスト30

以下が20年前に発表した「びぜんやオールタイムお気に入りコミックベスト30」の結果になります。
マンガを読み始めたのが10歳の頃、1980年でしたから、ちょうどマンガを読み始めてから今までの折り返し地点での順位ということになりますね。
今回のベスト50と比べてお楽しみください。
1 ももいろシスターズ ももせたまみ
2 カードキャプターさくら CLAMP
3 すくらっぷブック 小山田いく
4 星の瞳のシルエット 柊あおい
5 MASTERキートン 浦沢直樹
6 放課後チルドレン おおばやしみゆき
7 動物のお医者さん 佐々木倫子
8 フルーツバスケット 高屋奈月
9 危険がウォーキング 星里もちる
10 らんま1/2 高橋留美子
11 ふしぎ遊戯 渡瀬悠宇
12 ウッド・ノート 小山田いく
13 せんせいのお時間 ももせたまみ
14 フォーエバー神児くん えだまつかつゆき
15 キャッツ・アイ 北条司
16 Honey 橘裕
17 リングにかけろ 車田正美
18 ミントな僕ら 吉住渉
19 愛しのバットマン 細野不二彦
20 ハイスクール! 奇面組 新沢基栄
21 お星さまにお願いっ! 藤崎真緒
22 うる星やつら 高橋留美子
23 天晴じぱんぐ! 渡瀬悠宇
24 トライガン・マキシマム 内藤泰弘
25 軽井沢シンドローム たがみよしひさ
26 ドラえもん 藤子不二雄
27 ブルヴァール 日生かおる
28 B−ウォンテッド! えぬえけい
29 りびんぐゲーム 星里もちる
30 幕張サボテンキャンパス みずしな孝之